【コラム】カメムシの一斉孵化の仕組みを解明 京大などが発表
豆や果樹の害虫として知られる「クサギカメムシ」。果樹園の梨や柿を狙って飛来し、果汁を吸って実を変形させたり、落果させたりする被害を与えるという。
そんなカメムシは、振動がきっかけで一斉に孵化するという研究結果を京都大などのチームがまとめ、米科学誌カレント・バイオロジー電子版に論文を発表した。
クサギカメムシは全長1・5センチ前後。針葉樹などに産み付けられた複数の卵が、わずかな時間差で孵化することが知られている。研究によると、密集している卵を引き離して配置することで、一斉に孵化する割合が低下した。一方で、離した卵同士を人工的に橋渡しし、振動を伝わりやすくすると、孵化の割合が上がった。これらの結果から、一つ目の卵が割れるときの振動が周囲の卵に伝わると孵化が進むと考えられるという。京都大の沼田英治教授は「先に孵化した幼虫に共食いされないために、一斉に孵化するのではないか」と推測している。
この研究結果が農家のカメムシからの果樹被害の抑制に繋がればいいですね。
クサギカメムシ
Close up view of a Brown marmorated stink bug in a home CC-BY-SA-3.0 byLildobe
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