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【コラム】カラスも「目上のカラス」に忖度する…知られざる社会模様

更新日 : 2019/5/2


カラスといえば「賢い」鳥として知られている。カラスの知能を紹介するエピソードは枚挙にいとまがない。日本にはハシブトガラス、ハシボソガラスという2種のカラスが繁殖しているが、水道の栓を回すのも、クルミを轢かせるのも、ハシボソガラスの方である。ハシブトガラスはそういう面倒なことをやりたがらない。
また、クルミを轢かせるのは非常に難易度が高いらしく、親がやっていても子供が覚えるとは限らない。
自分が車に轢かれる危険を考えると、難易度の割にメリットが少ないとも言われている。


 また、カラスは社会的知能が高いことも知られている。社会的知能とは、集団の中で他個体との関係を上手に捌く能力、いわば政治的なアタマのことだ。 
カラス類は世界に40種ほどいるが、少なくともその一生の一時期は、群れを作る。
群れの中には順位があるので、社会的な関係性というものもある。
うっかり自分より強い個体に先んじて餌を食べてしまったりすると、攻撃を受ける恐れがあるわけだ。
ということは、まず誰が誰かをちゃんと記憶し、その個体の順位を覚えておかなくてはいけない。
 
ハシブトガラスの研究から、彼らはかなりの数の個体の外見と声を覚えることができ、一声聞けば「ああ、あいつがいる」とわかることが示されている。ゴミを見つけて集まったカラスが「カア」「カア」と点呼を取るように一声ずつ鳴いていることがあるが、あれは本当に点呼になっているのだろう。


  カラスが際立っているのは、先を読む能力だ。
野生状態で道具を作り、それを使って餌を採るというカレドニアガラスを用いて実験を行うと、彼らは少なくとも3手先まで手順を読む。
例えば、透明なパイプの奥に餌を入れ、手元に短い道具を置いておくと、カラスは「この道具では餌に届かない」と瞬時に見抜く。
そしてあたりを見回して、別のパイプにもっと長い道具があるのを発見する。
すると、短い道具で長い道具を引っ張り出し、長い方に持ち替えて餌を引っ張り出す。

 このように、カラス相手に知的能力を調べる実験をやってみると、チンパンジーなど類人猿レベルの課題を次々とこなしてしまっている。
そういう理由で、カラスはフェザード・エイプ、つまり羽毛の生えた類人猿とまで呼ばれている。
知能の起源は様々だろうが、カラスについては、集団内でうまく立ち回ったり、オオカミなどの食べ残しを失敬するために捕食者の動きを読んだり(読み間違えると自分が餌にされる)する中で進化していったのだろう。

 



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