HOME » お知らせ
お知らせ

【コラム】奇妙なカニの化石を発見、カニ界に激震 

更新日 : 2019/5/7

カニとは何か? カニをカニたらしめるものはいったい何だろうか? 奇妙なカニの化石の発見によって、その答えが簡単ではないことがはっきりした。さらに、大規模な遺伝子研究とあわせ、カニの進化にいま新たな光が当てられようとしている。4月24日付けの学術誌「Science Advances」に、現在のコロンビアで発掘された約9000万年前の化石に関する論文が発表された。この場所から、ある奇妙なカニの化石が数十個発見された。それは、これまでに見つかっているどのカニとも似ていなかった。球状の大きな目や、オールのような大きな前脚、脚に似た口器など、今日のカニの幼生と成体の特徴を併せもっている。そのため、「不可解で美しいキメラ(複数の動物からなるギリシャ神話に出てくる動物)」という意味のCallichimaera perplexaと名付けられた。最初、この化石はアサヒガニの仲間だと考えていた。しかし、化石を詳しく調べるほど、現代の「カニらしさ」を構成するチェックリストに反することがわかっていった。
今回の論文は、泳ぐための脚や大きな爪といった、カニの体のすぐれた構造が、9000万年前までに確立されていたことを示している。またそうした特徴は、時間をかけて増えていったというより、一部のグループがそれぞれ独立して失うように進化したことが示唆される。「21世紀になった今日でも、知見や情報が一切ない(化石)生物がいまだに発見されることに、本当にわくわくします」と米エール大学およびカナダ、アルバータ大学の博士研究員であるハビエル・ルケ氏は語る。「どれだけ多くの宝が、どれだけ多くの遥かなる太古についての貴重な情報が、発見されるのを待って眠っているのでしょうか」
 


新たに化石が発見された9000万年前のカニ、Callichimaera perplexaの復元図。史上最も奇妙なカニかもしれない。(ILLUSTRATION BY OKSANA VERNYGORA, UNIVERSITY OF ALBERTA)
 


知ってて役立つ「耳より情報」はコチラから!

 


<< 先頭の記事へ < 1つ新しい記事へ 1つ古い記事へ > 最終の記事へ >>