肌にできた小さな赤い虫刺されのような斑点。普通であれば蚊もしくはダニなどを疑うでしょう。
ペットを飼っていない人だと特にノミを疑う人は稀です。
でも、もしその痒さが猛烈だったら、ノミの可能性も疑いましょう。
ペットがいなくてもノミは出ます。
本記事では、ペットを飼っていない家でもノミが出る原因、そして対策について解説します。
記事内には「刺された箇所でわかる家の中の害虫チェックシート」が無料でダウンロードできるPDFファイルも添付していますので、ぜひ最後まで読み進めてください。
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目次
それってノミかも
ペットを飼っていない人は、虫刺されがノミによるものと気づける人は稀です。
しかし、症状などをよくよく観察すると原因がノミだと推定することもできます。
蚊やダニとノミではつける薬も対策も全く違ってきますので、痒みなどの原因がノミかどうかを判断することが、とても重要です。
そこで、まずはノミの特徴と刺された場合の症状などについて解説します。
原因がわかれば対処する方法は、いろいろあります。
ノミは吸血昆虫
ノミは卵、幼虫、さなぎ、そして成虫へと成長します。
成虫になると動物の血を栄養分として吸う吸血昆虫になります。
蚊などと違ってメスだけでなくオスも吸血するのが特徴です。
体長は直径2～3mm程度で、動物の「音・体温・二酸化炭素」に反応して、その驚異的な跳躍力を使って飛びつき寄生します。
家の中はノミにとって天国
家の中はノミにとって格好の住処で、特にソファーやベッドの中、毛足の長い絨毯や畳の隙間などを好みます。
ノミは1年間で400個以上の卵を生み、卵は数日でふ化して幼虫になるため、爆発的に増えていくのが特徴です。
なお、幼虫のうちは成虫の糞や人間やペットの皮脂などを食べて成長するため吸血はしません。
ノミに刺された時の症状
ノミに刺されると、刺された箇所は小さく赤い点になります。
刺されてすぐには蚊のように痒みがでないのが一般的です。
ダニともよく似ていると言われていますが、ダニの痒みがすぐ、もしくは数時間後くらいまでに出るのに対してノミは1～2日後に痒くなります。
非常に激しい痒みが特徴で、数日から1週間程度痒みは継続します。
市販の薬では痒みがとれないことが多いので、早めに皮膚科などに受診すると良いでしょう。
ただ、一般の人がダニとノミに刺された跡や症状のみで、どちらに刺されたかを判断するのは難しいです。
「迷ったら病院に行く」、そのくらいでいいと思います。
ノミに刺される体の部位
ノミに刺される箇所は、屋外では膝から下の肌が露出した部分です。
地上付近に生息するノミが飛んで届くのが、膝下あたりまでが限界だからですね。
一方、家の中だとあらゆる部位を刺される可能性がありますが、肌が出ている部分を刺されることが多いのが特徴です。
ダニが衣服の中、隠れた部分を刺すことが多いので、体のどの部分を刺されたかで、ある程度ダニかノミかを見分けることができます。
「刺された箇所でわかる家の中の害虫チェックシート」で害虫が特定できますので、ぜひご活用ください。
【刺された箇所でわかる家の中の害虫チェックシート】PDFをダウンロード（192KB）
ペットがいなくてもノミは出ます | 害獣が原因かもしれません
ペットを家で飼っていなくてもノミは出ます。
ここでは、ペットがいないのにノミが発生するケースについて見ていきましょう。
害獣が家に住みついている
ノミは野生の動物を含めて、あらゆる動物に寄生します。
ペットがいないのにノミが発生するのは、家に入り込んだ害獣が原因かもしれません。
屋根裏に住みついたイタチやコウモリ、床下に入り込んだネズミなどにもノミがついている可能性があります。
もし害獣が原因なら二重に駆除（害獣とノミ）をしなくてはいけないので厄介ですね……
害鳥が巣を作ってノミが湧く
ノミは鳥にも寄生するのを知っていましたか？
鳩やスズメ、ツバメなどにもノミは寄生します。
そして、その巣にもノミがいる可能性があります。
特に屋根付近の通気口や台所の換気扇付近に巣が作られた場合は、家の中にノミが入るこむ可能性があります。
ちょっと可哀そうと思うかもしれませんが、ノミやダニの被害を防ぐためにも、早めに巣の撤去をした方がいいでしょう。
ただし、卵やヒナがいる場合は許可なく撤去することは、法律によりできませんので、プロの業者に依頼をするのがおすすめです。
鳩は帰巣本能がとても強いので、そもそも一般の方では、その駆除は非常に難しいことも留意してください。
家に鳩の巣が出来た場合、以下の記事が参考になります。
外から入り込む
ノミはどこにでもいます。
そして跳躍力もあるので、玄関、窓などから、運悪く家の中に入りこむことがあります。
また、服などにノミがついて自ら家の中に持ち込んでしまうケースも。
一旦ノミが家の中に入ってしまうと、環境がノミにとって快適なため、すぐに住みついて繁殖を始めてしまいます。
外から自然にノミが入ってくることは稀ですが、服について入るケースは決して珍しくありません。
草むらでの作業、家庭菜園、バーベキューや登山など、自然の中で作業をしたり、遊んだりした後は、気をつけてください。
特にズボンの裾には注意して、ノミを持ち帰らないようにしましょう。
外に置いてあるモノを家に入れるとき
倉庫や庭など、外に置いてあるモノを家の中に持ち込むときに、ノミがついていることもあります。
実際「段ボール箱を整理するため、家に持って帰ったらノミが家に入って大繁殖した」というような事例は多いです。
家に外からモノを持ち込む場合は、事前にチェックするようにしましょう。
ノミの対策 | ペットがいなくても基本は同じ
ノミはペットにつくものというイメージがありますが、上記のように家にペットがいなくてもノミが家に入り込むことは十分あり得ます。
対策は基本的にペットがいてもいなくても変わりませんが、ペットがいない方が薬剤などの選択肢は拡がるので駆除はしやすいでしょう。
以下にノミの対策を解説しますので、読んでみてください。
ノミ対策の基本 | 外から持ち込まない
ノミ対策の基本は、外から持ち込まないこと。
特に夏から秋にかけて、外で作業をしたときなどは、十分に服を払ってから家に入るようにしましょう。
また、ノミが飛びついてきやすいズボンの裾は、入念にチェックしてください。
ノミが住みやすい環境を作らない
ノミは暗くて湿気のあるところが好きです。
家の中で、そのような環境の場所を極力なくすようにしてください。
布団や座布団などは定期的に干す、カーテンは洗う、カーペットも可能な限り洗濯するか、難しい場合は、蒸気やアイロンなどで熱を加えることがノミに有効です。
また上記でも言及しましたが、ノミの幼虫は人間や動物の皮脂やほこりなどを食べて成長しますので、部屋の掃除はしっかりと行いましょう。
定期的な換気と小まめな掃除がノミ対策のキーです。
害獣対策がノミ対策
害獣が住みついたり、出入りしている場合は、いくらノミ対策を実施しても効果はありません。
根本原因である害獣を駆除しないことには、ノミ対策をしても次から次へと害獣によってノミが家の中に持ち込まれるからです。
害獣の駆除は一般の方ではハードルが高いので、その場合はプロの業者に相談することをおすすめします。
ノミに刺されたら病院へ
ノミに刺されたときの痒みは、蚊とは比べようもないくらい非常に強いです。
しかも、その痒みは数日間続き、ぶり返すことも多く、とても厄介です。
市販の薬ではノミの痒みを抑えることは難しいので、痒さに耐えられない場合は早めに病院に行くことをおすすめします。
病院ではノミによる痒みや炎症などを抑えるステロイド系の強い軟膏を処方してくれるはずです。
ペットがいなくてもノミは出ます
ノミの原因はペットによることが多いですが、害獣やその他の原因でノミが侵入するケースも多く確認されています。
特に害獣とセットの場合は、一般の方では対処するのが非常に難しいので、被害が拡大する前に、プロの業者に相談するのがベストです。
その上、ノミの卵には薬剤なども非常に効きづらいため、プロでも1回では駆除しきれず2回、3回と駆除作業をする必要があるほどです。
ペットを飼っていなくても、本記事で解説した内容に思い当たる点がある場合は、ノミを疑ってかかりましょう。
繁殖が進んでしまってからだと、余計な手間や費用がかかりますし、何よりもノミによるストレスが思っている以上に深刻です。
本記事をキッカケにノミの被害に気づくことができればと思い、解説させていただきました。
