「朝、起きたら腕や足に赤い斑点が無数にある」
「赤い部分がかゆくてたまらない」
それはトコジラミ(南京虫)の仕業かもしれません。
本記事では、素人でもわかるトコジラミの見つけ方と対策についてわかりやすく解説します。
寝てる間の被害を防ぐためにも、早めに対策して今日から安眠を取り戻しましょう!
目次
トコジラミ(南京虫)の見つけ方
トコジラミ(南京虫)は体長5㎜前後の赤褐色の虫です。
名前にシラミはつきますが、シラミではなくカメムシの仲間でカメムシと同じような形をしています。
トコジラミは人や動物の血を栄養分としていて、刺されると赤い発疹ができ、アレルギー症状によって激しいかゆみをともなうことが多いです。
繁殖力が強く、放っておくとものすごい数になって手を付けられなくなるので、早く見つけましょう。
以下にトコジラミの生息場所と見つけ方のポイントを解説しますので読んでみてください。
トコジラミの生息場所
トコジラミは明るい場所が苦手なため、昼間はベッド、床や畳、本棚などの家具の隙間に隠れています。
- じゅうたんや畳の裏・隙間
- 家具の裏や隙間
- 壁の隅
- カーテンの折り目
- ベッドや布団の裏や縫い目
体が平べったく、ちょっとした隙間でも難なく隠れることができます。
また吸血しなくても数カ月生きていくことができるため、動かずじっとしているトコジラミを見つけるのは、それなりに苦労するかもしれません。
ただ、ダニなどと違って肉眼でもしっかりと見える大きさなので、上記を参考に潜んでいる場所を丁寧に探せば見つけることはできるでしょう。
それとトコジラミの見つけ方のポイントを2つ紹介します。
見つけ方のポイント① | 寝るところの周辺
トコジラミは人の血を栄養源として生きていますが飛ぶことはできず、移動は苦手です。
そのため比較的人の近くに潜んでいて、夜になると出てきて吸血します。
なので「トコジラミがいるかもしれない!」と思ったら、まずは普段、寝ているところの周辺、布団や枕などを入念に探すのが見つけ方のポイント1つ目です。
見つけ方のポイント② | 血糞の周辺
次の見つけ方は血糞を探す方法です。
トコジラミは血を吸った後、赤黒い糞(血糞)をします。
血糞は潜んでいる場所の周辺に見られますので、2mm前後の赤黒いシミのような点々を見つけたら、その辺りを探してみてください。
トコジラミは病気や菌を運ぶのか?
ところで、トコジラミは病気や菌を運ぶのでしょうか?
結論から言うと、そういった事例はないそうです。
なので、刺されたからといって病気や菌の心配はそれほどする必要はないでしょう。
とはいえ、搔きむしった傷からの感染などには要注意です。
トコジラミの駆除方法3つ
トコジラミの見つけ方がわかったところで、次に駆除方法について解説します。
駆除方法は全部で3つ。
自分で駆除したい方は参考にしてみてください。
ただし最近は殺虫剤に耐性のあるスーパートコジラミも現れているので、薬が効かない場合もあるので気をつけましょう。
トコジラミに効く有効成分については以下に解説します。
トコジラミ用殺虫剤を使う
基本的な駆除方法は殺虫剤を使用すること。
有効成分プロポクスル、イミプロトリン+メトキサジアゾン、フェニトロチオン、プロペタンホスが入った殺虫剤であれば効果を発揮します。
参考:トコジラミとその効果的な防除法(H26年生活衛生関係技術担当者研修会資料)
トコジラミ用と記載がある中で、上記の有効成分が入っているものを使用してください。
また、トコジラミは隙間に入っていることがほとんどなので、燻煙剤系の殺虫剤では十分な効果を発揮しません。
なお、殺虫剤はトコジラミが濡れるくらいしっかりとかける必要があるので、うまく駆除できない場合は、プロの業者に相談しましょう。
掃除機やガムテープで直接捕る
あくまで応急処置ですが、トコジラミを直接捕る駆除方法もあります。
掃除機で吸ったり、ガムテープに貼りつける方法です。
掃除機で吸った後は、ごみ袋を取り出してすぐに密封して捨てましょう。
ガムテープを使う場合、丁寧にやればトコジラミの幼虫や卵もしっかりと捕れます。
ただし、すべてをこの方法で駆除するのは難しいので殺虫剤や次に紹介する熱処理との併用をおすすめします。
熱処理をする
最後に紹介する駆除方法は熱処理です。
トコジラミは熱に弱く50℃に30分、60℃に10分程度、100℃近くなら数秒で死にます。
衣類や布団などの場合は熱乾燥機などを使うと熱により駆除が可能です。
プロの業者の場合、熱乾燥車という特殊な車両を使って熱による駆除を行うこともあります。
ただし、熱処理はあくまで「トコジラミがいる場所が特定されている」、もしくは「布団、カーテンや衣類などのモノから駆除したい」という場合の方法で、家の中にいるすべてのトコジラミを駆除することは難しいでしょう。
直接捕る方法と同じく、殺虫剤との併用が望ましいです。
トコジラミを持ち込まない対策(清潔にしていても関係ありません)
トコジラミは家の中を清潔にしていれば大丈夫と思っていませんか?
「高級で清潔なホテルにはいない。汚くて古いホテルにいる」と。
トコジラミは不衛生な環境だから発生するのではなく、外部から持ち込まれて家の中で繁殖します。
日本では一度減少したトコジラミも、最近は海外から持ち込まれているようで増えています。(東京都福祉保健局データ:東京都内の保健所に寄せられる相談件数は10年前に比べて約5倍)
出張や旅行で泊まったホテルにたまたまいたトコジラミが、服やカバンに付着した状態で帰宅して家の中で発生。
そんなケースが多発しています。
対策は「トコジラミを持ち込まないこと」です。
以下にトコジラミを持ち込まない方法を具体的に解説します。
ホテルや旅館に泊まるときにチェックする
どんなに高級なホテルでも、トコジラミが外から持ち込まれて部屋の中に潜んでいるケースはあります。
日本人が仕事用に使うビジネスホテルなどより、むしろ海外からの旅行客が滞在するグレードの高いホテルの方が、その可能性が高いとさえ言えます。
そこでグレードの高いホテルに宿泊するからといって油断せずに、最低でもベッドの周辺にトコジラミが潜んでいないか、1~2mm程度の黒っぽいシミなどがないか、チェックしてください。
それだけでも、トコジラミを持ち帰るリスクは激減します。
もちろんトコジラミを見つけたときは部屋を変えてもらうなど、ホテルに対策を依頼しましょう。
宿泊先から持ち帰らない
既に説明したとおり、トコジラミは外部から家に持ち込まれるケースがほとんどです。
そこで、特に出張や旅行でホテルなどに宿泊したときは、その宿泊先からトコジラミを持ち込まないことが大切です。
宿泊先を出るときは明るい部屋で荷作りを行い、手荷物や服などにトコジラミが潜んでいないかもチェックしましょう。
念のため帰宅後にも、もう1回荷物などを確認すると安心ですよね。
持ち込んでも早期発見する
最後はトコジラミを持ち込んでも早期に発見するという対策です。
いくら気をつけていても、トコジラミを家の中に持ち込んでしまうことを完全に防ぐことはできません。
そこで日ごろからトコジラミが潜む可能性のあるところをチェックすることが大事です。
そもそもトコジラミがいるかどうかをチェックするという人は稀ですが、本記事を読まれた方ならもう大丈夫ですね?
たまにでもいいので、「ベッドやその周辺にトコジラミがいないか」、「赤黒いシミがないか」を確認しましょう。
トコジラミは繁殖力が旺盛なので、早く発見すればするほど被害を抑えられます。
最後はプロに相談
本記事では、素人でもわかるトコジラミの見つけ方と対策について解説してきました。
トコジラミは厄介な害虫です。
記事を読んで対策することで、今日から安心して寝ることができるようになると嬉しいです。
でも、もし「自分で対策しても被害が抑えられない」、「そもそも気持ち悪くて自分で駆除したくない」とか「トコジラミがいると思うだけで嫌だ」そんな場合、まずはプロの業者に無料相談してみてはいかがでしょうか?
きっと有効なアドバイスをもらえると思いますよ!