車のエンジンルームにネズミがいるのですが、どう対策すればいいですか?

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神戸市 NKさん

車のエンジンルームにネズミがいるのですが、どう対策すればいいですか?

「車のエンジンルーム内にネズミが侵入して困っている」という方から、対応方法についての相談です。
関西エリアで業績50年以上のトータルクリーンで害虫駆除の責任者をしている角野が回答と解説をしていきます。

トランクルームのネズミ対策は、①痕跡確認と侵入口の特定を行った後、②超音波装置や忌避剤で追い出し、③侵入経路を物理的に塞ぐという3ステップが有効です。

Q 車のエンジンルームにネズミがいるのですが、どう対策すればいいですか

エンジンルームにネズミが侵入してしまったという状況は、一刻も早く対処しないと配線をかじられてエンジントラブルや高額な修理費用に繋がる可能性があるため、非常に緊急性の高い問題です。

「エンジンルームのネズミをどう対策すればいいのか?」という疑問に対して結論をお答えすると、以下の3つのステップで対策を行うことが最も確実で効果的です。

  • ステップ1: エンジンルーム内の徹底点検:ボンネットを開けて、糞・かじられた配線・巣材などの痕跡を確認し、被害状況と侵入経路を特定する
  • ステップ2: 追い出しと清掃:超音波装置の設置や忌避スプレーの噴霧でネズミを追い出し、巣材や糞を撤去して消毒する
  • ステップ3: 侵入経路の物理的封鎖:エアコン吸気口やケーブル引き込み穴などの侵入経路を金網や防鼠シートで塞ぎ、再侵入を防ぐ

これらの対策を組み合わせることで、ネズミを確実に追い出し、再発を防ぐことができます。特に重要なのは、単にネズミを追い出すだけでなく、侵入経路を物理的に塞ぐことで「ネズミが入れない環境」を作ることです。

一時的な対策では再びネズミが戻ってきてしまいますが、侵入経路をしっかり封鎖すれば、長期的にネズミ被害から愛車を守ることができます。

「確実に車からネズミを駆除したい」という方は、ぜひ一度トータルクリーンにお問い合わせください。害獣駆除の専門スタッフが無料相談・お見積もりを承っておりますので、お気軽にご連絡ください。

ネズミの駆除を詳しく見る

参考ページ:ネズミ駆除の参考事例
この記事では、エンジンルームのネズミ対策について、侵入の理由から具体的な駆除方法、効果的な予防グッズの比較、そして再発防止策まで、あなたの愛車をネズミから守るために必要なすべての情報を詳しく解説していきます。

エンジンルームにネズミが侵入する理由

ネズミがエンジンルームに侵入してしまうのには、明確な理由があります。ネズミにとってエンジンルームは、生存に必要な条件が揃った「理想的な住処」なのです。

主な理由は以下の2つです。

  • ネズミは温かく安全な環境を好む:エンジンの余熱により冬場でも暖かく、外敵から身を守れる閉鎖的な空間が確保できる。特に寒い時期や夜間は、エンジンの熱が残っているため、ネズミが寄ってきやすくなります。
  • 巣作りに最適な材料が豊富:配線の被覆材、エアフィルターのスポンジ、防音材など、ネズミが巣を作るのに適した柔らかい素材が豊富に存在します。これらをかじって巣材として持ち帰ったり、その場で巣を作ったりします。

特に以下のような駐車環境では、ネズミに狙われやすくなります。

  • 田舎や山間部、畑の近くなど、ネズミの生息密度が高い場所
  • 草むらや藪の近くに駐車している
  • 長期間動かさない車(週末しか使わないなど)
  • 屋外駐車で雨風を凌げる環境
  • ゴミ置き場や飲食店の近くに駐車している

ネズミに狙われやすい車が置かれている環境
あなたの駐車環境がこれらの条件に当てはまる場合は、特に注意が必要です。ネズミは一度「ここは安全で快適だ」と学習すると、繰り返し侵入してくる習性があります。

ネズミ侵入の兆候チェックリスト

エンジンルームにネズミが侵入しているかどうかは、以下の7つのサインで判断できます。該当する項目がないか、今すぐ確認してみましょう。

ネズミ侵入の兆候チェックリスト

  • エンジンルーム内に糞がある:小さな黒い粒状の糞(米粒の半分程度のサイズ)が散らばっている。新しい糞は黒く湿っており、古いものは乾燥して灰色になっています。
  • 配線にかじられた跡がある:電気配線やホースの被覆が削られたり、切断されたりしている。特にバッテリー周辺やエアクリーナー付近の配線が狙われやすい。
  • ボンネット周辺に足跡がある:ボンネットやエンジン本体に小さな足跡が付いている。ホコリが積もっている部分に跡が残りやすい。
  • 巣材が持ち込まれている:枯れ葉、小枝、布切れ、紙くずなどがエンジンルーム内に散乱している、または一箇所に集められている。
  • エンジン始動時に異音がする:カラカラ、ガリガリといった通常とは違う音がする。これは配線やベルトに何か挟まっている可能性があります。
  • 警告灯が点灯する:エンジンチェックランプ、バッテリーランプ、エアバッグ警告灯などが突然点灯した。配線がかじられて断線している可能性があります。
  • ネズミの鳴き声や走る音がする: 車を停めているときや、エンジンをかけた直後に「チューチュー」という鳴き声や、カサカサと動き回る音が聞こえる。

緊急度レベルの評価基準は以下の通りです。

配線のかじり跡や警告灯の点灯が確認された場合は緊急度が高くなり、すぐに対処が必要です。放置すると走行中のトラブルや火災のリスクがあります。

糞や巣材が見つかった場合は緊急度は中程度で、被害が拡大する前に早めの対策が推奨されます。まだ配線被害がなくても、時間の問題です。

足跡や物音だけの場合は緊急度は低いですが、侵入の初期段階である可能性が高いため、予防的に対策を講じることをおすすめします。

これらの兆候を発見した場合は、写真を撮影しておくことをおすすめします。駆除会社や整備工場に相談する際の証拠として役立ちます。

被害を放置した場合のリスクと修理費用

エンジンルームのネズミ被害を放置すると、単なる不快感だけでは済まない、深刻なトラブルに発展する可能性があります。実際に発生した被害事例と修理費用を見てみましょう。

配線被害による主なトラブルと修理費用の目安は以下の通りです。

エンジン制御系配線の損傷では、エンジンが始動しない、アイドリングが不安定になる、加速時に異常が発生するなどの症状が出ます。修理費用は3万円〜8万円程度です。被害箇所が多い場合や、特殊な配線の場合はさらに高額になります。

エアバッグやABS等の安全装置の配線が損傷すると、安全装置が正常に作動しなくなり、警告灯が点灯します。修理費用は5万円〜15万円程度で、特にエアバッグ関連の配線は高額になる傾向があります。

最悪の場合、配線のショートによる車両火災のリスクもあります。修理費用では測れない甚大な被害となり、全焼すれば車両の買い替えが必要になります。人命に関わる重大事故につながる可能性もあります。

保険適用について重要な情報をお伝えします。

ネズミによる配線被害は、車両保険に加入していても補償されないケースが多いのが現実です。多くの保険では「動物による損害」は免責事項とされています。

ただし、一部の車両保険では「動物との衝突」や「いたずら・盗難」の特約でカバーされる可能性もあるため、ご自身の保険内容を確認することをおすすめします。

最も重要なポイントは、予防対策にかかる費用は数千円から2万円程度なのに対し、修理費用は数万円から十数万円にもなるということです。
つまり、事前に適切な予防対策を講じる方が、圧倒的に経済的で安全なのです。

「まだ大丈夫だろう」と放置せず、兆候を発見した時点で速やかに対策を実施することが、愛車を守り、高額な修理費用を避ける最善の方法です。

今すぐできる!自分でできるネズミ駆除方法

それでは、実際にエンジンルームのネズミを自分で駆除する具体的な手順を、ステップごとに詳しく解説していきます。作業を始める前に、必ずエンジンが完全に冷えていることを確認してください。やけどや思わぬ怪我を防ぐため、エンジン停止後少なくとも30分以上待ってから作業を開始しましょう。
車に潜むネズミを駆除する手順

ステップ1: エンジンルームの徹底点検

まずは現状を正確に把握するため、エンジンルーム全体を入念にチェックします。

ボンネットを開ける際は、運転席足元にあるボンネットオープナーレバーを引き、ボンネット先端のセーフティフックを解除してください。初めての方でも、車の取扱説明書を見れば簡単に開けられます。

点検すべき主要箇所は以下の通りです。

  • バッテリー周辺:ネズミが好む暖かい場所で、配線も多く集中しているため被害が多い箇所です。バッテリーの上や側面、接続されている配線を注意深く確認します。
  • エアクリーナーボックス周辺:エアフィルターのスポンジ素材は巣材として狙われやすく、内部に巣が作られているケースもあります。ボックスを開けて中も確認しましょう。
  • 配線・ホース類全般:エンジンルーム内を走るすべての配線とホースを目視で確認します。特に束になっている部分や、見えにくい裏側も懐中電灯で照らして確認してください。
  • エンジン本体の下部・隙間:エンジンブロックとボディの隙間、エンジン下部のオイルパン周辺など、暗くて狭い場所も巣を作りやすい箇所です。
  • フェンダー内側:タイヤハウス側から侵入し、フェンダー裏に巣を作っているケースもあります。可能な範囲で確認しましょう。

糞や巣を発見した場合は、スマートフォンで写真を複数枚撮影しておきましょう。日付入りで記録しておくと、保険申請時や業者に相談する際の証拠資料として有効です。

ステップ2: 追い出しと清掃

点検で被害状況を確認したら、次はネズミの追い出しと清掃作業に移ります。この作業では衛生面への配慮が重要です。

必ず以下の準備をしてから作業を開始してください。

  • 使い捨てのゴム手袋を着用する(ネズミの糞尿には病原菌が含まれる可能性があるため)
  • マスクを着用する(糞の粉塵を吸い込まないため)
  • ゴミ袋、ウエス(雑巾)、アルコールスプレー、懐中電灯を用意する

具体的な作業手順は以下の通りです。

巣材の撤去では、枯れ葉、布切れ、紙くずなど、ネズミが持ち込んだ巣材をすべて取り除きます。手で取れない細かいものは、エアダスターや掃除機で吸い取ります。取り除いた巣材はビニール袋に密閉して、すぐに処分しましょう。

糞の清掃と消毒では、糞をウエスで拭き取ります。直接触れないよう、必ずゴム手袋を着用してください。糞があった場所とその周辺を、アルコールスプレー(エタノール70%以上推奨)で消毒します。スプレー後、清潔なウエスで拭き取ります。

ネズミがまだエンジンルーム内に残っている可能性がある場合は、以下の方法で追い出します。

  • 超音波装置の設置:ネズミが嫌う周波数の音波を発する装置をエンジンルーム内に設置します(次セクションで詳述)。
  • 忌避スプレーの噴霧:ハッカ油やワサビ成分配合の忌避スプレーを、侵入経路や巣があった場所に重点的に噴霧します。
  • エンジンの始動:日中、周囲の安全を確認した上でエンジンをかけ、振動と音でネズミを追い出します。ただし、配線被害がある場合は危険なので避けてください。

作業後は、使用したゴム手袋やウエスはすべてビニール袋に密閉して処分し、必ず手を石鹸でよく洗ってください。

ステップ3: 侵入経路の特定と封鎖

ネズミを追い出しただけでは、また戻ってきてしまいます。最も重要なのは、侵入経路を物理的に塞いで「二度と入れない状態」を作ることです。

ネズミがエンジンルームに侵入する主な経路は以下の5箇所です。

  • エアコン吸気口:フロントガラス下部にあるエアコンの外気取り入れ口。ここから侵入し、エアコンフィルターを巣材にすることも。
  • ケーブル引き込み穴:エンジンルームから車内に配線を通すための穴。ゴムのグロメットに隙間があると侵入される。
  • 車体下部の隙間:エンジンアンダーカバーとボディの隙間、タイヤハウス周辺など。地面から這い上がって侵入。
  • ボンネットの隙間:ボンネットとボディの隙間。完全には密閉されていないため、小さなネズミなら通り抜けられる。
  • ドレンホール:水抜き用の穴。必要な穴なので完全には塞げないが、金網で侵入を防げる。

ネズミがエンジンルームに侵入する5つの経路

これらの侵入経路を封鎖するために使える資材と費用は以下の通りです。

  • ステンレス製金網(防鼠金網):費用500円〜1,500円。穴や隙間を覆うように設置。ネズミがかじっても破れない。ホームセンターで購入可能。
  • 防鼠シート(ステンレスたわし状):費用300円〜800円。隙間に詰め込んで使用。柔軟性があり、複雑な形状の隙間にも対応可能。
  • シリコンシーラント(防水パテ):費用500円〜1,000円。小さな穴や亀裂を埋めるのに使用。金網と併用すると効果的。
  • 結束バンド・針金:費用200円〜500円。金網を固定するために使用。

封鎖作業のポイントは以下の通りです。

  • 隙間なく、しっかりと固定する:少しでも隙間があるとネズミは入り込んでしまいます。2cm程度の隙間でも通り抜けられるので、徹底的に塞ぐことが重要です。
  • 通気性を確保する:エンジンの冷却に必要な通気口まで塞がないよう注意。金網なら空気は通します。
  • 定期的に点検する:振動で金網がずれたり、経年劣化で隙間ができたりすることがあるので、月1回程度の点検が推奨されます。

この作業のDIY難易度はやや高めで、車の構造を理解し、適切な場所に適切な方法で封鎖する必要があります。所要時間は1〜2時間程度です。

自信がない場合や、確実に封鎖したい場合は、カーディーラーや整備工場に相談することをおすすめします。

効果的なネズミ対策グッズ

ネズミ対策には、さまざまなグッズが市販されています。
ここでは主要な5種類の対策グッズについて、効果・費用・手軽さ・持続期間を評価し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。

まず、主要グッズの総合比較表をご覧ください。

対策グッズ 効果 費用 設置の手軽さ 持続期間
超音波忌避装置 ★★★★☆ 2,000〜8,000円 ★★★★★ 半永久的(電源供給中)
忌避スプレー ★★★☆☆ 800〜2,000円 ★★★★★ 1〜2週間
天然ハーブ系 ★★☆☆☆ 500〜1,500円 ★★★★☆ 1週間〜10日
物理的封鎖(金網等) ★★★★★ 1,000〜3,000円 ★★☆☆☆ 半年〜数年
毒餌・粘着シート ★★★☆☆ 500〜1,500円 ★★★☆☆ 設置期間中

それでは、各グッズについて詳しく見ていきましょう。

超音波ネズミ忌避装置

超音波忌避装置は、ネズミが嫌う20kHz〜65kHz程度の高周波音波を発生させることで、ネズミを寄せ付けない仕組みです。人間には聞こえない周波数のため、使用者への影響はほとんどありません。

効果の評価は★★★★☆(4/5)です。多くのユーザーから一定の効果が報告されていますが、個体差があり、中には超音波に慣れてしまうネズミもいます。

費用相場は2,000円〜8,000円程度で、ソーラー式や電池式など、電源方式によって価格が変わります。

主なメリットは以下の通りです。

  • 設置が非常に簡単:エンジンルーム内に置くだけ、または固定するだけで使用開始できます。
  • ペットにも比較的安全:犬や猫も超音波を感じ取る可能性はありますが、短時間の接触であれば大きな影響はないとされています。
  • 継続的に使用可能:電源さえ供給されていれば、24時間365日効果を発揮し続けます。
  • メンテナンスフリー:スプレーのように定期的な散布が不要で、一度設置すれば長期間使えます。

一方、デメリットも理解しておく必要があります。

  • 電源確保が必要:バッテリー式の場合は定期的な電池交換が必要。ソーラー式は日当たりが悪い場所では充電不足になる可能性があります。
  • 効果に個体差がある:すべてのネズミに効くわけではなく、個体によっては超音波を気にせず侵入してくることもあります。
  • バッテリー上がりに注意:シガーソケットから電源を取るタイプは、長時間使用でバッテリー上がりを起こす可能性があるため注意が必要です。

おすすめ製品例としては、ソーラー式で昼間に充電し夜間に作動するタイプや、単三電池で動作する小型タイプが人気です。特に長期保管の車にはソーラー式、日常的に使う車にはバッテリー式が適しています。

ネズミ忌避スプレー

忌避スプレーは、ハッカ油、ワサビ、唐辛子などの刺激臭成分でネズミを寄せ付けない仕組みです。ネズミの嗅覚は非常に発達しており、これらの刺激臭を嫌う習性を利用しています。

効果の評価は★★★☆☆(3/5)です。散布直後は高い忌避効果を発揮しますが、持続期間が短いのが欠点です。

費用相場は800円〜2,000円程度で、容量や成分によって価格が異なります。

主なメリットは以下の通りです。

  • 即効性がある:散布した瞬間から効果を発揮し、その場にいるネズミを追い払うことができます。
  • 狭い場所にも使える:スプレー式なので、配線の隙間や見えにくい場所にも届きます。
  • 安価で入手しやすい:ホームセンターやドラッグストアで気軽に購入でき、初期投資が少なくて済みます。

一方、デメリットもあります。

  • 雨で流れてしまう:屋外駐車の場合、雨が降ると成分が流れ落ちて効果が大幅に低下します。
  • 1〜2週間で再散布が必要:揮発性の成分が多いため、効果が持続しません。定期的な散布が必須です。
  • 臭いが強い:人間にとっても刺激臭なので、散布直後は車内に臭いが入り込むことがあります。

効果的な使用のコツは、侵入経路と思われる場所(エアコン吸気口周辺、車体下部、ボンネットの隙間など)に重点的に散布することです。また、雨の日の前日ではなく、晴天が続く時期に散布すると効果が長持ちします。

他の対策と併用することで、より高い効果が期待できます。

天然ハーブ系忌避剤

天然ハーブ系忌避剤は、ミント、ユーカリ、ラベンダーなどの香りでネズミを忌避する製品です。袋入りやゲル状など、さまざまな形態があります。

効果の評価は★★☆☆☆(2/5)です。補助的な効果はありますが、単独では確実性に欠けます。

費用相場は500円〜1,500円程度です。

主なメリットは以下の通りです。

  • 人間には良い香り:ミントやラベンダーなど、人間にとっては爽やかで心地よい香りです。
  • ペットにも安全:化学薬品を使用していないため、ペットがいる家庭でも安心して使えます。
  • 設置が簡単:袋やゲルをエンジンルーム内に置くだけで使用できます。

一方、デメリットは明確です。

  • 効果が弱い:ネズミの忌避効果は限定的で、空腹時や繁殖期には効果がほとんどない場合もあります。
  • 頻繁な交換が必要:香りが弱まると効果がなくなるため、1週間〜10日ごとの交換が必要です。
  • コストパフォーマンスが低い:頻繁に交換する必要があるため、長期的には費用がかさみます。

推奨される使用方法は、他の対策(超音波装置や物理的封鎖)との併用です。単独での使用はおすすめできませんが、複数の対策を組み合わせることで、ネズミに「ここは居心地が悪い」と思わせる効果が期待できます。

物理的侵入防止グッズ(金網・防鼠シート)

物理的侵入防止は、金網や防鼠シートで侵入経路を物理的に塞ぐ方法です。最も原始的ですが、同時に最も確実な対策と言えます。

効果の評価は★★★★★(5/5)です。正しく設置すれば、ネズミの侵入をほぼ完全に防ぐことができます。

費用相場は1,000円〜3,000円程度(材料費のみ)です。DIYで行えば工賃はかかりません。

主なメリットは以下の通りです。

  • 一度設置すれば長期間有効:適切に設置すれば半年から数年間効果が持続します。
  • 確実性が最も高い:物理的に入れないようにするため、ネズミの個体差や慣れに関係なく効果を発揮します。
  • ランニングコストがかからない:電池交換やスプレーの再散布が不要で、経済的です。
  • 環境に優しい:化学薬品や電気を使わないため、環境負荷が低い対策です。

一方、デメリットもあります。

  • 設置に手間がかかる:侵入経路を特定し、適切に封鎖するには時間と労力が必要です。
  • 専門知識がやや必要:車の構造を理解し、通気性を損なわない場所を選んで設置する必要があります。
  • 見た目が損なわれる可能性:金網が目立つ場所に設置すると、外観上気になることがあります。

設置の重要なポイントは以下の3つです。

  • 隙間なく、しっかり固定:2cm程度の隙間でもネズミは通り抜けられるため、完全に塞ぐことが重要です。結束バンドや針金でしっかり固定しましょう。
  • 通気性の確保:エンジンの冷却に必要な空気の流れを妨げないよう、完全に塞ぐべき場所と通気を確保すべき場所を見極めます。
  • 定期的な点検:車の振動で金網がずれたり、経年劣化で隙間ができたりすることがあるため、月1回程度の目視確認が推奨されます。

DIYが難しい場合は、カーディーラーや整備工場に相談すれば、工賃5,000円〜15,000円程度で施工してもらえます。

毒餌・粘着シート

毒餌と粘着シートは、ネズミを捕獲・駆除する従来型の対策です。家屋内では一般的ですが、エンジンルームでの使用には注意が必要です。

効果の評価は★★★☆☆(3/5)ですが、エンジンルームという特殊な環境では使いづらさがあります。

費用相場は500円〜1,500円程度です。

エンジンルームでの使用における重要な注意点は以下の通りです。

毒餌の場合、死骸が見えない場所に残る可能性があり、腐敗臭や害虫の発生につながります。エンジンルーム内で死なれると、取り出すのが非常に困難です。また、ペットや野鳥の誤食の危険性もあり、特に小さな子供がいる家庭では使用を避けるべきです。

粘着シートの場合、エンジンの熱で粘着剤が溶ける可能性があります。溶けた粘着剤がエンジン部品に付着すると、清掃が非常に困難になります。また、ネズミ以外の小動物(野鳥、野良猫など)が誤って捕まる可能性もあります。

推奨される使用方法としては、エンジンルーム「外」での使用に限定することです。具体的には、車の周辺(駐車スペースの四隅など)に毒餌ステーションや粘着シートを設置し、エンジンルームに到達する前に駆除するという使い方です。

エンジンルーム内への直接設置は、リスクが高いためおすすめできません。

駐車環境別・状況別の最適対策

ネズミ対策は、あなたの駐車環境や車の使用状況によって最適な方法が異なります。ここでは代表的な4つのシチュエーション別に、効果的な対策の組み合わせをご提案します。

田舎・山間部に住んでいる場合

田舎や山間部は、ネズミの生息密度が非常に高く、エンジンルーム侵入のリスクが最も高い環境です。畑や雑木林が近くにある場合は特に注意が必要です。

推奨する対策の組み合わせは以下の通りです。

  • 超音波装置の常時稼働:ソーラー式を選び、ボンネット上やフロントガラス下に設置して24時間稼働させます。電池式の場合は月1回の電池交換を習慣化しましょう。
  • 物理的侵入防止の徹底:すべての侵入経路(エアコン吸気口、配線の引き込み穴、車体下部の隙間など)を金網でしっかり封鎖します。これが最も確実な対策です。
  • 月1回の定期点検:エンジンルームを開けて、新たな糞や痕跡がないか確認します。早期発見が被害拡大を防ぎます。

追加で効果的なアドバイスとしては、車周辺の環境整備も重要です。

  • 車の周囲2〜3mの範囲の草刈りを定期的に行う:草むらはネズミの隠れ家になります。
  • 車の近くに食料源(ゴミ、落ちた果実、飼料など)を置かない:餌がある場所にネズミは集まります。
  • 可能であれば、車庫やカーポートの設置を検討する:完全に密閉された車庫が理想的ですが、屋根があるだけでも一定の効果があります。

田舎・山間部では、単一の対策では不十分です。複数の対策を重層的に実施することで、初めて効果的なネズミ対策が実現します。

長期保管・週末しか乗らない場合

長時間動かさない車は、ネズミにとって「安全で快適な住処」として認識されやすく、巣を作られるリスクが高まります。
推奨する対策は以下の通りです。

  • 保管前の徹底点検:長期保管に入る前に、必ずエンジンルーム内をチェックし、既に侵入されていないか確認します。この時点で巣や糞があれば、保管前に完全に除去しておきます。
  • バッテリー式超音波装置の設置:長期間エンジンをかけないため、バッテリー上がりを避けるためバッテリー式(乾電池式)を選びます。保管期間に応じて、途中で電池交換が必要か計算しておきましょう。
  • ボンネット内に忌避剤を設置:ハッカ油スプレーを散布するか、ミント系の忌避剤袋をエンジンルーム内の数カ所に設置します。
  • 可能なら週1回のエンジン始動:週末だけでも車を動かせる場合は、10分程度エンジンをかけて振動と音でネズミを寄せ付けないようにします。バッテリー維持にも効果的です。

長期保管の場合、「見えないところで被害が進行している」というリスクがあるため、保管期間中に最低1回は点検することを強くおすすめします。

屋外駐車場(青空駐車)の場合

屋根のない屋外駐車場は、周辺環境からネズミが容易に侵入できる環境です。特にアパートやマンションの屋外駐車場では、複数の車が並んでおり、ネズミが移動しやすくなっています。
推奨する対策は以下の通りです。

  • 忌避スプレーの定期的な散布:2週間に1回を目安に、エンジンルーム周辺とタイヤハウス内に忌避スプレーを散布します。雨の後は効果が薄れるため、晴天が続く日を選んで散布しましょう。
  • 物理的侵入経路の封鎖:特にエアコン吸気口と車体下部の隙間を重点的に金網で塞ぎます。雨にさらされても効果が持続する対策を優先します。
  • 駐車位置の工夫:可能であれば、以下のような場所を避けて駐車します。
    :建物の壁際や草むらに近い場所
    :ゴミ置き場の近く
    :飲食店の裏側
    :他の車と密接している場所

屋外駐車場では「完全に防ぐ」ことは難しいですが、複数の対策を継続的に実施することで、被害のリスクを大幅に減らすことができます。

プロに依頼する場合の選択肢

自分で対処するのが難しい場合や、既に深刻な被害が発生している場合は、プロの力を借りることも選択肢の一つです。ネズミ対策を専門会社に依頼する際は、車のプロである整備工場か、ネズミ駆除のプロである害獣駆除会社に相談する形になります。

カーディーラー・整備工場に依頼

まず、車の専門家であるカーディーラーや自動車整備工場に依頼する方法です。
対応内容は以下の通りです。

自動車整備工場に依頼する主なメリットは以下の通りです。

  • 車の構造を熟知している:エンジンルームの構造や配線を完全に理解しているため、安心して任せられます。
  • 配線被害の修理も同時対応可能:点検から修理まで一貫して対応してもらえるため、複数の業者に依頼する手間が省けます。
  • 信頼性が高い:正規ディーラーであれば、作業品質や保証の面で安心感があります。

一方、デメリットもあります。

  • 害獣駆除の専門家ではない:あくまで車の専門家であり、ネズミの生態や駆除のノウハウは限定的です。
  • 再発防止は限定的:簡易的な対策は施してくれますが、徹底した再発防止策は期待できない場合があります。
  • 費用が高めになる場合も:ディーラーは工賃が高めに設定されていることが多いです。

おすすめするケースは、既に配線被害が疑われる場合や、警告灯が点灯している場合です。車の安全性に関わる問題なので、まずはディーラーや整備工場で点検してもらうことをおすすめします。

害獣駆除専門業者に依頼

ネズミをはじめとする害獣駆除を専門とする業者に依頼する方法です。
対応内容は以下の通りです。

害獣駆除専門業者に依頼する主なメリットは以下の通りです。

  • 駆除の専門知識と経験:ネズミの生態や行動パターンを熟知しており、効果的な対策を提案してくれます。
  • 再発防止の保証付き:万が一再発した場合も、保証期間内であれば無料で対応してもらえる安心感があります。
  • 根本的な解決が期待できる:一時的な対処ではなく、「ネズミが寄り付かない環境」を構築してくれます。

一方、デメリットもあります。

  • 費用が高め:DIYや他の選択肢と比べて、初期費用が高額になります。
  • 車の構造に不慣れな場合も:害獣駆除のプロではあっても、車の構造に詳しくない業者もいます。車専用の対策経験があるか確認が必要です。
  • 業者の質にばらつきがある:優良業者もいれば、高額な料金を請求するだけで効果が薄い業者もいます。事前の口コミ確認や見積もり比較が重要です。

おすすめするケースは、何度も再発して困っている場合や、自分では解決できない深刻な被害がある場合です。特に田舎や山間部で継続的にネズミ被害に悩まされている方には、プロの徹底対策が効果的です。

おわりに:エンジンルームのネズミ対策で最も大切なこと

ここまで、エンジンルームのネズミ対策について詳しく解説してきました。
ネズミ対策は「やって終わり」ではなく、継続的な管理が必要です。特に秋から冬にかけては、月1回程度の点検を習慣化することをおすすめします。

定期点検を継続することで、万が一再侵入があっても、被害が拡大する前に対処できます。5分程度の簡単なチェックで、高額な修理費用を回避できるのですから、決して面倒な作業ではありません。
適切な対策を継続的に実施することで、あなたの愛車をネズミから確実に守ることができます。

関西エリアでネズミ被害にお悩みの方はお気軽にトータルクリーンまでお問い合わせください。市役所や区役所から依頼を受けている国の認定資格者が明朗会計で対応いたします。

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