- 意外と知らない「クロアリとは?」を知れる
- クロアリによる被害がわかる
- クロアリを駆除するときの駆除剤の種類がわかる
あなたにとってクロアリはもっとも身近な昆虫の1つではないでしょうか?
でも、クロアリが実は蜂の仲間だと知っていましたか?
知ってるようで意外と知らないクロアリ。
本記事では、そんなクロアリのことについて解説します。
目次
クロアリとは
クロアリは蜂の仲間です。
正式には、ハチ目・スズメバチ上科・アリ科に属する昆虫です。
下は1㎜から、大きいものでは3cmまで、様々なサイズのアリがいます。
女王アリを中心として、営巣、育児、食料調達などを行う働きアリなど、集団で生活をするのが特徴です。
日本には300種前後、世界では1万種以上もの種類がいます。
クロアリの特徴
クロアリは正式な名前ではなく、シロアリと区別するために用いられる用語です。
正しくはアリと呼べば問題ありません。
アリは狭い巣穴の中で生活するため、腹柄節(ふくへいせつ)があるのが特徴です。
腹柄節は、アリの胸部と腹部の間にある「ふし」で、この腹柄節により、狭い穴の中でも縦横に動くことができます。
腹柄節はアリだけにある特徴で、蜂にもありません。
また、顎がとても発達していて、外敵を噛んだり、エサなどのモノを運ぶときにも使われます。
日本の在来種では針を持たない、もしくは持っていてもあまり刺さないアリが多いですが、昨今、日本に入ってきている外来種では人や動物などを刺すヒアリなど人を刺す凶暴なアリもいます。
クロアリの種類
上記でも解説しましたが、日本には約300種のアリがいると言われています。
大きさ、色、住処など、様々ですが、シロアリのように家に大きな被害をもたらすアリはいません。
ただし、非常に身近でどこにでもいる昆虫のため、接する機会は多いでしょう。
また、夏場など家に入りこんでくるアリもいるため、そのアリがどんな種類のアリで、危険性があるのか、どうやって駆除すべきかなどを把握するには、ある程度アリの知識を知っておくと役立ちます。
家に入り込んだアリがどの種類のアリか調べたい人は、以下の記事で確認してみてください。
クロアリによる被害
クロアリはシロアリと比べると家などの建物に大きな被害を出しませんが、それでも以下のような害が考えられます。
- 食材への被害
- 家電製品への被害
- 不快な気分にさせられる被害
- 刺される被害
クロアリによる被害① | 食材への被害
クロアリの被害で1番に考えられるのが、食材や調味料などへの被害です。
特に砂糖やお菓子類など、甘いモノを容器などに入れずに放置しておくと、被害に遭いやすいです。
クロアリが家の中に入り込む1番の原因は、アリの好物である砂糖やお菓子などをむき出しにして置いておくことで発生します。
クロアリによる被害② | 家電製品への被害
クロアリの中には、機械油を好むルリアリという種類のアリがいます。
そのため、ルリアリはパソコン、家電の他、配電盤や車の中などに大量に発生することがあります。
機械類にアリが発生すると通電するときにショートするなどの被害が発生する可能性があるので注意しましょう。
クロアリによる被害➂ | 不快な気分にさせられる被害
クロアリが大量に家の中にいたら、気持ち悪いと感じる人もいるでしょう。
実質的な被害とは言えないかもしれませんが、数百~数千匹ともなると、そうも言ってられません。
特に家の床下や屋根裏部屋に営巣されてしまうと、駆除するまで家の中にアリがたびたび発生します。
虫が苦手な方は苦痛に感じるでしょう。
クロアリによる被害④ | 刺される被害
最後はアリに刺されたり、噛まれたりする被害です。
日本にいる在来種にはそれほど刺すアリはいません。
しかし、ニュースでも話題になった南米から入り込んできたヒアリは、非常に危険です。
ヒアリの針には毒があり、刺されると激しい痛みと腫れを伴います。
性格も獰猛で、攻撃的なため、特に港エリアに近いところに住んでいる人は注意が必要です。
アナフィラキシーショックになる可能性もあるので、ヒアリの疑いがある場合は、自分で対処しようとせず、専門家に相談しましょう。
環境省にも相談ダイヤル(電話番号:0570-046-110)があるので活用してください。
世界には、まだまだ毒を持った危険なクロアリもいるため、今後も日本に上陸してくる可能性があります。
羽アリの場合のクロアリとシロアリの見分け方
家の中に入り込んできたのが羽アリの場合、一見してクロアリかシロアリかわかる人は稀でしょう。
両者には特徴があるものの、知らない人にとっては同じように羽のついたアリに見えるからです。
そこで以下に、両者の違いが明確にわかる特徴を表にしてみました。
クロアリ | シロアリ | |
---|---|---|
胴体 | 胴体にくびれあり | くびれがなく寸胴な体型 |
触角の形 | 長く「く」の字状 | 短く真っすぐで数珠状 |
羽の形 | 前方の羽が大きく、後方の羽が小さい | 前後同じ大きさの羽 |
発生時期 | 6月~11月 | 4~5月(ヤマトシロアリ) 6~7月(イエシロアリ) |
体型の違いと発生する時期で見極めれば比較的容易に違いがわかるはずです。
クロアリとシロアリの違いについて、さらに詳しく確認したい方は以下の記事も確認してみてください。
目の前にいる羽アリがクロアリなのかシロアリなのか、はっきりとわかるはずです。
クロアリを自分で駆除する場合
家の中に発生したのがクロアリと判明したら、駆除しましょう。
クロアリなら自分で市販の駆除剤を買ってきて退治できそうですよね?
以下のケースに当てはまる場合は、自分で駆除しても問題ないと思います。
- アリの巣がどこにあるかはっきりとわかる
- 目の前のアリを駆除する場合
- 危険なアリでないことが明確である
- シロアリを狙ったクロアリでないこと
アリの巣がどこにあるかはっきりとわかる
アリの巣がどこにあるかはっきりとわかる場合は、自分で駆除することは比較的簡単です。
市販の液体型アリ駆除剤を巣穴に入れれば駆除完了です。
外に出てアリが複数の穴に入っていく場合などは、全てに薬剤をまくか、もしくは家への進入路付近にかけておくことで、アリが家の中に入ってくるのを防止する効果もあります。
なお、アリの巣がどこにあるかハッキリとわからない場合でも、ベイト式のアリ駆除剤を使うことで、アリが巣穴にベイト(薬剤)を持って帰って巣穴にいるアリ全体を駆除する効果があります。
ただし、その場合、アリの種類に応じたベイトを選ぶ必要があるので、アリの種類や特徴をある程度把握しなくてはいけません。
目の前のアリを駆除する場合
目の前のアリを退治したい場合は、気にしない方であればティッシュなどで掴んで外に放り出してしまえば問題ありません。
しかし、数が多い場合はスプレー型の駆除剤がおすすめです。
即効性もあり、液体と同じく、家への侵入口にスプレーすることで忌避効果も発揮します。
危険なアリでないことが明確である
アリの駆除は簡単に考えがちですが、あくまで目の前のアリに危険性がない場合だけです。
例えば、そのアリがヒアリだった場合は、自分で駆除することはおすすめしません。
刺されると危険だからというのもありますが、生態系を壊す可能性のあるヒアリに関しては環境省への報告とともに、しっかりと調査をして根絶する必要があるからです。
拡大を防ぐため、そして危険防止のためにも、危険なアリではないことが明確であるときだけ、自分で駆除しましょう。
なお、自分で駆除したい場合は次の記事も参考にしてみてください。
シロアリを狙ったクロアリでないこと
クロアリはシロアリの巣を狙って一斉に攻撃することがあります。
シロアリはクロアリにとって恰好のエサなのです。
時には巣ごと乗っ取って、住みつくこともあります。
そのため、もしクロアリが家の中に多く入ってきた場合、その目指すところを確認してください。
砂糖やお菓子などを目指すのではなく、壁のすき間などから家の中に入っていくようであれば、シロアリも疑ってください。
そういったケースでは、自分で対処しようとせず、専門業者にいち早く相談することがおすすめです。
シロアリがいた場合は自分で対処するのは難しいからです。
クロアリを知りましょう
クロアリはどこにでもいる非常に身近な昆虫ですが、いざ目の前にするとわからないことだらけであることに気づくはずです。
「昔から日本にいるアリなのか?」、「危険はないか」、あるいは「どの薬剤が効果的か」など、数え上げると切りがありません。
本記事を読むことで、少しでもクロアリのことを知り、対象方法のヒントになればと思い記事にしました。
記事のリンクから、クロアリについてさらに詳しく解説している記事にも飛ぶことができますので、ぜひ参考にしてみてください!