シロアリによる食害はまず羽アリが家屋に棲みつくことから始まります。シロアリの羽アリを家に侵入させない方法は蚊やハエなどの害虫と異なる部分があり、そのポイントを押さえておかないと十分な対策がとれません。どんな方法が有効かを確認して効果的に羽アリ予防を行いましょう。
なお今回は「侵入を防ぐ」ことを中心にしているので、食害を防ぐための最も有効で、かつポピュラーな方法と言える「シロアリの防除工事」については触れていません。シロアリの予防工事をご検討中の方は、当社の次のページをご覧ください。
目次
注意したい時期と発生が確認されている地域
シロアリの羽アリは種類によって発生する時期や地域が異なるため、ご自身が住んでいる場所に適した方法で侵入を予防する必要があります。
ヤマトシロアリ
ヤマトシロアリは、北海道の旭川市付近より南部から西表島なども含めた沖縄県全域にまで全国的に生息しています。羽アリは4~5月ころの昼間に発生します。
イエシロアリ
イエシロアリは千葉県より西の太平洋沿岸や瀬戸内海沿岸、四国、九州、沖縄に生息しています。羽アリは6~7月ころの夜間に発生します。
ダイコクシロアリ
ダイコクシロアリは奄美大島や沖縄などの南西諸島と小笠原諸島に生息しています。羽アリは5~8月ころの夜間に発生します。
アメリカカンザイシロアリ
アメリカカンザイシロアリはもともとアメリカに生息していたシロアリですが、近年国内でも食害が報告されるようになりました。羽アリは6~9月ころの昼間に発生します。
シロアリの羽アリを家屋に侵入させない方法
それではシロアリの羽アリを家屋に侵入させないためにはどのような方法が考えられるでしょうか。代表的な方法とそのポイントをご紹介します。
1.窓やドアを開けたままにしない
室内に入って来たシロアリの羽アリがその場で巣を作ることはまずありませんが、床下などに入り込まれると被害にあう確率が跳ね上がります。とくに羽アリの発生時期は窓やドアを開けたままにしないように注意してください。
2.忌避剤(虫よけ剤)を使う
シロアリの羽アリを室内に侵入させないためには、害虫用の忌避剤(虫よけ剤)を使う方法も考えられます。網戸にスプレーするタイプや窓枠にテープを貼るもの、吊り下げ式や置型などいろいろな種類がありますが、羽アリに効果があるかを確認して購入しましょう。
3.夜間に室内の光が外部にもれないようにする
カーテンを閉めて光が外にもれないようにすると、シロアリの羽アリが近寄ってくるのを防ぐ効果があります。これはイエシロアリやダイコクシロアリなどの夜間に発生する羽アリに有効な方法です。羽アリが発生する時期に外灯を消すとより予防効果が高まります。
4.床下換気口を点検
床下換気口からシロアリの羽アリが侵入する場合があります。通気に問題がないようなら、羽アリの発生時期だけ板などで塞いでおくことを検討してはいかがでしょうか。換気口が地面より低くなっていると、雨水などが入り込んで床下が羽アリの好む湿った環境になります。ゴミが溜まっている場合は掃除をしておきましょう。
5.家屋の基礎部分からの侵入を予防
国内のほぼ全域に生息しているヤマトシロアリの羽アリは、小さいもので体長4.5mmほどです。木造家屋の基礎にはコンクリートが使われていることが多いですが、小さな隙間でも侵入されてしまうのでひび割れなどは早急に塞いでおく必要があります。
まとめ
冒頭にも書きましたが、羽アリを含めてシロアリの食害を防ぐためには、お近くの駆除業者に予防工事を依頼するのが最も確実と言えます。今回ご紹介した方法は、さらに入念にシロアリの侵入を防ぐために行うものとお考えください。また、お住いの地域によってどのシロアリの被害にあいやすいかが異なりますので、シロアリの発生地域について当社の特集ページをご参照されることをおすすめします。
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