一口に部屋の消毒と言っても、何を消毒したいのかによってやり方、使う薬剤や道具も変わってきます。
本記事では、ケース別での専門業者による部屋の消毒方法を解説します。
業者が消毒に使う道具、薬剤、そして手順を知ることで、自分でもできそうか、もしくは面倒そうなので業者に頼むべきかが判断できるようになります。
目次
新型コロナウイルスの消毒
最初に現在1番需要のある新型コロナウイルスの消毒について解説します。
新型コロナウイルスの消毒に業者が使うもの
新型コロナウイルスの消毒に業者が使うものは、多少の違いはありますが概ね以下のとおりです。
- 消毒用の薬剤(アルコールや塩素系薬剤など)
- 使い捨てマスク・手袋・全身用作業着
- ゴーグル
- ウエスやペーパータオル
- 廃棄物用ポリ袋
- 養生用のシート類
新型コロナウイルスの消毒手順
新型コロナウイルスの消毒作業を始める前に、作業者は完全防備をします。
プロの業者は、使い捨てマスク・手袋・全身用作業着、そしてゴーグルを着用して肌の露出を可能な限り少なくして感染リスクを排除します。
部屋には作業者のみ入室。
ドアノブ、手すりや椅子など、ウイルスが付着している可能性のある場所を中心に、消毒用の薬剤とウエスを使って徹底的に拭き取ります。
床も次亜塩素酸ナトリウムなどを使って消毒します。
拭き忘れをチェックして、使用済みのウエス、使い捨ての手袋や作業着などを裏返しながらゴミ袋に入れて封をして消毒作業は完了です。
最後に作業者自身も手などをアルコール消毒をして部屋の換気をすれば、部屋は元通りになります。
新型コロナウイルスの消毒で、個人が揃えるのに難しい道具類
新型コロナウイルスの消毒に使う道具類で、個人が揃えるのに難しいものはありません。
ただし、消毒用の薬剤については、希釈などを間違えると効果がありませんので注意が必要です。
新型コロナウイルスの消毒は、広範囲になることが多く、またウイルスが少しでも残っていると2次感染のリスクがあるので、徹底的にやる必要があります。
2次感染が心配な場合は、業者に依頼するのがいいでしょう。
害獣・害虫被害の消毒
害獣・害虫被害にあった時も消毒をしておくといいでしょう。
屋根裏部屋に巣を作るイタチやコウモリ、ベランダに来るハトや台所に出たゴキブリなど、害獣・害虫の被害は千差万別ですが、基本的な消毒のやり方は一緒なので、参考にしてみてください。
害獣・害虫の消毒に業者が使うもの
害獣・害虫の消毒に業者が使うものは以下のとおりです。
- 消毒用の薬剤(アルコールや塩素系薬剤など)
- 使い捨てマスク・手袋・全身用作業着
- ゴーグル
- ウエスやペーパータオル
- 廃棄物用ポリ袋
- 養生用のシート類
- 消臭剤
- ハシゴ(屋根裏などに登る場合)
- 忌避剤(再発防止のため)
害獣・害虫の消毒手順
害獣・害虫が発生した部屋の消毒の場合、まずは害獣や害虫を燻煙剤や殺虫剤などで追い出したり、駆除したりする必要があります。
駆除後、糞やゴミ類を捨てて掃除をしてから、しっかりと消毒をします。
糞には病原菌やウイルスなどが潜んでいる可能性があるので、しっかりと消毒をしないと2次被害が発生しかねません。
臭いを消すための消臭剤も必要に応じて使います。
最後に忌避剤や目張りなど再発防止策を害獣・害虫に応じて実施して部屋の消毒は完了です。
害獣・害虫の消毒で、個人が揃えるのに難しい道具類
害獣・害虫の消毒を個別で見ると揃えるのが難しいものはありません。
ただし、必要な道具が比較的多いので、手間がかかります。
ハシゴなどは、その後の保管も考えると人によってはハードルが高いでしょう。
特殊清掃の消毒
特殊清掃とは、一般的な清掃では落とすことが困難な部屋の汚れを落としたり片付けたりすることです。
具体的には以下のケースが該当します。
- 孤独死があった部屋
- 事件現場になった部屋
- 自殺のあった部屋
- ゴミ屋敷になってしまった部屋
特殊清掃に関しては、普段生活をしている中で関わるケースは少ないでしょう。
ただし、不動産投資で部屋を貸していたり、部屋の片づけができずに放置されて収拾がつかなくなったなんて話は最近どんどん増えています。
そこで参考まで、特殊清掃に関しても解説しますね。
特殊清掃に業者が使うもの
- 消毒用の薬剤(アルコールや塩素系薬剤など)
- 防毒マスク
- 防護ゴーグル
- ゴム手袋
- カッパ
- 養生テープ
- ほうき
- ウエスやペーパータオル
- 廃棄物用ポリ袋
- 養生用のシート類
- 消臭剤
特殊清掃の消毒手順
特殊清掃では、まずはゴミ処理と掃き掃除を行います。
ある程度部屋が片付いたら、二酸化炭素を主成分とする消毒剤を部屋に噴霧して消毒と消臭をします。
そこから汚れなどの清掃作業開始です。
中にはどうしても落とせない汚れ、臭いなどが付着する部分がありますが、その場合はその部分を新品と交換します。交換が不可能なものは、その部分を削り落とすこともあります。
最後にもう1度消毒作業を行って作業は完了です。
特殊清掃の消毒で、個人が揃えるのに難しい道具類
特殊清掃に関して個人で行うことはないと思いますが、一応解説しておくと、個人で揃えるのが難しいものは、ほぼありません。防毒マスクを持っている人は、ほとんどいないと思いますがネットショップで購入可能な時代です。
ただし、特殊清掃に関してはさまざまな細菌や病原体に感染するリスクがありますので、プロに依頼するのが一般的です。
賃貸物件へ入居する際の消毒
賃貸物件に入居する際も消毒作業をする人がいるのはご存じですか?
入居してすぐで、家具を配置する前なら作業を効率的にでき、業者に頼んでも料金を抑えられるからです。
ゴキブリなどの害虫駆除とのセットサービスになっていることも多いです。
賃貸物件へ入居する際に業者が使うもの
- 消毒用の薬剤(アルコールや塩素系薬剤など)
- 使い捨てマスク・手袋・全身用作業着
- ゴーグル
- ウエスやペーパータオル
- 廃棄物用ポリ袋
- 忌避剤(再発防止のため)
賃貸物件へ入居する際の消毒手順
賃貸物件へ入居する際の消毒は目的に応じて違いますが、基本的には清掃の後に拭き上げながら消毒していきます。
害虫駆除も依頼した場合は、消毒作業とは別で、水回りを中心に実施します。
賃貸物件へ入居する際の消毒で、個人が揃えるのに難しい道具類
賃貸物件へ入居する際の消毒は、害獣・害虫駆除に必要な道具とほぼ一緒で、かつ全てホームセンターなどで揃えることができます。
入居前で消毒や害虫駆除も比較的容易なため、自分でやるなら1番おすすめの作業です。
部屋の消毒は手間と必要な道具などで選ぼう
本記事ではケース別での部屋の消毒について解説してきました。
業者に依頼しなくても自分でできそうと思った方はトライしてみてください。
「手間がかかる」、「道具を揃えるのが面倒」または「見えない病原菌などをしっかりと消毒できているか不安」、そんな人は業者に依頼しましょう。
個別にみていくことで、自分でできるか、それとも業者に依頼するかを判断する材料としてみてください。