市販の消毒スプレーじゃなく、自分でオリジナルの消毒スプレーを作る人が増えています。
薬局や100均ショップなどで手軽に容器が揃うことと、「おうち時間を使って楽しみながら手作りのモノを作りたい」というニーズが、手作りの消毒スプレーを後押ししているようです。
でも、いざ作ろうとすると「どこで何を買うべきか」、「値段はどのくらいするのか」、また「どんな容器を使うべきか」などをトータルでわかるサイトが意外と少ないことに気づくと思います。
本記事では、そんな方の悩みにフォーカスして、自分流アレンジで作る消毒スプレーの作り方を解説します。
記事を読むと、世界で1つだけのオリジナル消毒スプレーを作れますよ!
目次
消毒液の種類
消毒液を作る前に、まずは消毒液の種類について解説させてください。
消毒スプレーを作るための消毒液にはいくつかの種類があります。
ここでは、代表的な消毒液を3つ紹介します。
なお、次亜塩素酸水については自分で作るのが難しいため、ここでは取り上げません。
ただし、次亜塩素酸水になっているものを買って、自分でスプレーボトルに入れて使うこともできます。
以下の記事で容器についても取り上げていますので参考にしてみてください
エタノール消毒液
消毒液の中で1番馴染みのあるのがエタノール消毒液ではないでしょうか?
スーパーやコンビニなどの店舗、事務所の入口やエレベーターの前などに、置かれているのがエタノール消毒液です。
身体への影響が少なく、新型コロナウイルスの感染防止にも有効なため広く使われています。
エタノール消毒液はエタノールと精製水から出来ています。
詳しくは以下に記載の「種類別、消毒スプレーの作り方」を参考にしてください。
エタノールは薬局の他、ホームセンターなどでも買うことができます。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液
エタノールの次に有名なのが、次亜塩素酸ナトリウムで作る消毒液です。
難しい言葉を使っていますが、なんのことはありません。
ハイターやブリーチなどの漂白剤と水を混ぜたものが、次亜塩素酸ナトリウム消毒液です。
こちらについては、エタノール消毒液よりもハードルが低く、家にあるものだけで作れる人もいるのではないでしょうか。
作るのはお手軽ですが、強いアルカリ性のため手や身体には使えません。
手すりやドアノブ、机などのモノの消毒にお使いください。
中性洗剤消毒液
意外かもしれませんが、中性洗剤も消毒効果があると厚生労働省のホームページにて発表されています。
(新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ))
こちらも次亜塩素酸ナトリウム消毒液と同じく、手や指の消毒ではなくモノを消毒するために使用可能です。
中性洗剤に含まれる界面活性剤が新型コロナウイルスを効果的に除去することができます。
ほとんどの家庭で中性洗剤は常備していると思いますので、1番お手軽に作れる消毒液ですね。
中性洗剤を使っているので、次亜塩素酸ナトリウムと比べると手にも優しいです。
コスパのいい消毒液
新型コロナウィルスの影響で消毒液を使う機会が非常に増えています。
そこで気になるのがコスパですよね。
結論から先に言うとコスパが1番優れているのは、次亜塩素酸ナトリウム消毒液です。
ブリーチやハイターなどの漂白剤はネットなどでも600mlが100~200円で買えます。
漂白剤と水を混ぜるだけなのでコスパは最強です。
中性洗剤を使った消毒液もコスパは同じくらいでしょう。
既に家にある方は、スプレーボトルさえあれば余計な出費を抑えることができます。
一方、エタノール消毒液は上記2つと比べると、コスパでは劣りますが、手などに使える汎用性を考えると1番おすすめです。
エタノールが家においてある人は別として、買いに行く手間もありますが、市販のモノを買うよりはコスパがいいでしょう。
無水エタノールは500mlで1,000円前後から買うことができます。
コスパだけで見ると、モノの消毒には次亜塩素酸ナトリウム消毒液、手や指にはエタノール消毒液を使うのがベストです。
使い分けるのが面倒な人は、エタノール消毒液を使いましょう。
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この容器は使わないで! | 消毒スプレー用の容器
消毒液を自分で作った場合に気になるのが、消毒液を入れる容器ですよね。
適当に容器を選んでしまうと、消毒液の種類によっては、容器が溶けたり、割れたりしてしまいます。
ここでは消毒液ごとの容器の注意点を解説します。
エタノール消毒液用の容器
エタノール消毒液に使う容器にペットボトル(PET)は避けてください。
高濃度のエタノールを入れると溶けてしまうからです。
PS(ポリスチレン)も割れてしまう可能性があるのでエタノールを入れるのはやめましょう。
エタノールを入れるなら、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)もしくはPVC(ポリ塩化ビニル)から作られている容器に入れましょう。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液用の容器
次亜塩素酸ナトリウムは熱に弱いので、透明ではなく、色付きの容器の方が向いています。
エタノール消毒液と同じくPE、PP、PVC素材の容器に入れられますが、容器が徐々に劣化するので長期保存には向いていません。
また希釈したものは徐々に効果が減っていくので可能な限り少量で作り、都度早めに使い切りましょう。
ポンプに使われる金属のバネの劣化にも注意してください。
中性洗剤消毒液の容器
中性洗剤で作った消毒液に関しては、容器にそれほど気を使う必要はありません。
名前の通り中性なので、容器の劣化を殊更に加速することがないからです。
100均ショップなどで自由にお気に入りのボトルを買いましょう。
ただし、中性洗剤の場合、スプレーボトルで使おうとすると、スプレーをするときに泡立って使いづらいと感じる方も多いので、スプレーのついていない普通のボトルなどに入れた方が使い勝手はいいです。
種類別、消毒スプレーの作り方
お待たせいたしました。
それでは、種類別での消毒液の作り方を解説します。
自分の使い方にあった消毒液を作ってみましょう。
全て簡単に作れますので、是非試してみてください。
エタノール消毒液
はじめにもっとも使い勝手のよいエタノール消毒液から。
薬局などで売っている、無水エタノールやエタノールは濃度が濃すぎるため、そのままでは消毒用には使えません。
消毒用に使うためには、エタノールの濃度を80%程度にする必要があります。
そこで水と混ぜるのですが、水道水の場合、不純物が含まれていて劣化が早くなるので可能な限り精製水を使ってください。
水道水を使いたい場合は、なるべく早めに使い切りましょう。
無水エタノールは濃度が99.5%以上なので、エタノールと精製水の割合は1:4です。
500mlのエタノール消毒液を作るには、エタノール100mlと精製水400mlを混ぜます。
無水と記載のない通常の「エタノール」は濃度95.1~96.9%なので、割合が1:4になるように若干調整が必要です。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液
次亜塩素酸ナトリウム消毒液を作るには漂白剤と水を混ぜて作ります。
濃度は0.05%が目安です。
多くの漂白剤は10mlを水1リットルと混ぜれば、濃度0.05%の次亜塩素酸ナトリウム消毒液を作ることができます。
ただし、商品によっては漂白剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムの量が異なるため、分量には注意してください。
商品毎の分量は以下の表を参考にしてください。
メーカー | 商品名 | 分量の例 |
---|---|---|
花王 | ハイター | 水1リットルに対して本商品25ml(商品付属のキャップ1杯) |
キッチンハイター | >水1リットルに対して本商品25ml(商品付属のキャップ1杯) | |
カネヨ石鹸 | カネヨブリーチ | 水1リットルに対して本商品10ml(商品付属のキャップ1/2杯) |
カネヨキッチンブリーチ | 水1リットルに対して本商品10ml(商品付属のキャップ1/2杯) | |
ミツエイ | ブリーチ | 水1リットルに対して本商品10ml(商品付属のキャップ1/2杯) |
キッチンブリーチ | 水1リットルに対して本商品10ml(商品付属のキャップ1/2杯) | |
キッチンブリーチ | キッチンブリーチ | 水1リットルに対して本商品10ml(商品付属のキャップ1/2杯) |
イオングループ(トップバリュ) | キッチン用漂白剤 | 水1リットルに対して本商品10ml(商品付属のキャップ1/2杯) |
西友/サニー/リヴィン(きほんのき) | 台所用漂白剤 | 水1リットルに対して本商品12ml(商品付属のキャップ1/2杯) |
ビューラックス | ビューラックスS | 水1リットルに対して本商品10ml(商品付属のキャップ1杯) |
詳しくは厚生労働省などから出ている「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう。」にも記載されていますので、確認してみてください。
中性洗剤消毒液
中性洗剤の消毒液の作り方は1番簡単です。
水500mlを容器に入れて、そこに小さじ1杯(5g)の中性洗剤を混ぜるだけ。
泡立つと使いづらいので、ゆっくりと混ぜて雑巾や布に染み込ませて使いましょう。
消毒スプレーの自分流アレンジ方法 | 手荒れ防止も
消毒スプレー、特にエタノールの消毒スプレーは使用頻度も高く、携帯もしたいという方が多くいます。
そこで、消毒スプレーを自分流にアレンジする方法を解説します。
どうせ自分で作るならオリジナリティあふれるものにしたいですよね。
おしゃれな携帯用の消毒スプレーを持っていると、同僚や友人からも注目の的ですよ!
ボトルでアレンジ
はじめは簡単なボトルでのアレンジ。
いまは100均ショップに行けば、様々な種類のスプレー容器が置いてあります。
透明なモノから、色つきのモノ、大きさや形もバラエティ豊かなので、お気に入りのスプレーボトルを探しましょう。
シールなどで、さらにアレンジするのも楽しいかもしれません。
100均ショップだけじゃなく、ホームセンターにも売っていますし、東急ハンズやLOFTなどに行けば少し値段は張りますが、ワンランク上の容器が見つかるはずです。
手荒れを予防するためのアレンジ
新型コロナの流行で毎日手洗い、消毒と手は荒れ放題。
手がカサカサだったり、ひび割れたり、そんな悩みを抱える人が増えています。
「でも消毒しないと感染が怖い…」
そこで、消毒スプレーに植物性グリセリンを混ぜるアレンジをおすすめします。
上記で解説したエタノール消毒液の作り方にちょっとしたアレンジを加えるだけで簡単です。
方法は、精製水の代わりに25ml程度のグリセリンを入れること。
(エタノール100ml、精製水375ml、グリセリン25ml)
植物性グリセリンは無色透明の液体で、薬局などで1,500円程度で購入できるはずです。
好きな香りでアレンジ
上記のグリセリンに加えて、好きな香りを足すアレンジはいかがでしょうか?
好きな香りの消毒スプレーなら、消毒をするのも少しテンションが上がる作業になるのではないでしょうか。
柑橘系やハッカなどにすればスッキリとした爽やかな香りが楽しめるのでマスクなどにも抵抗なくスプレーできますね。
ユーカリなどもおすすめです。
好きな香りのアロマオイルなどをエタノール消毒液に5~10滴垂らすだけなので簡単です。
市販品でお手軽に
本記事では、消毒液の作り方について解説してきました。
最初は面倒と思われるかもしれませんが、実際に始めて見ると意外と楽しめる作業になること請け合いです。
でも、どうしても「時間がない」とか「面倒だ」、そんなときもありますよね。
そんなときは、市販品でも手荒れ防止のグリセリン入りの消毒スプレーがあるのでご紹介します。
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