- なぜクロアリが家の中にいたら放置してはいけないのかわかる
- クロアリの効果的な駆除方法と対策を知ることができる
- 市販のクロアリ駆除剤の種類と正しい使い方がわかる
家の中にクロアリがいたとしても「放っておいてもいいや」と思っていませんか?
確かにクロアリの被害は、ダニやノミ、あるいはゴキブリなんかと比べたら「大したことない」と思いがちです。
しかし、そこには大きな落とし穴があるかもしれません。
本記事では、なぜクロアリを放置してはいけないのかについて解説します。
そして、クロアリを実際に駆除する方法やその対策についてもプロが丁寧に説明します。
早めの対策が吉ですので、ぜひ記事を読んで、早速行動しましょう。
目次
なぜクロアリが家の中にいたら放置してはいけないのか?
まずは、簡単に考えがちなクロアリの被害を放置してはいけない理由を解説します。
理由は多く4つ。
- シロアリがいるサインの可能性
- 家のすき間や亀裂
- 食害
- 家電機器の故障
クロアリの被害を放置してはいけない理由① | シロアリがいるサインの可能性
クロアリが家で発生するのは、シロアリがいるからかもしれません。
というのも、クロアリはシロアリを捕食するからです。クロアリはシロアリの巣を見つけると巣の中のシロアリを全て捕食して、場合によってはシロアリが作った巣を再利用するケースもあります。
シロアリにとってクロアリは天敵なんです。
つまり、クロアリが家の中で発生するということは、そこにシロアリもいる可能性があるということです。
「クロアリだからいいや」と放置していたら、実はシロアリが家の木材を食べていたなんてことがあるかもしれません。
クロアリが家の中で出たら、シロアリのサインかも知れませんので、ぜひ点検することをオススメします。
クロアリの被害を放置してはいけない理由② | 家のすき間や亀裂
家の中にクロアリが入ってくるのは、何も玄関や窓からだけではありません。
エアコンダクトや配線のすき間や、壁の亀裂などから入ってきている可能性があります。
すき間が大きければ、ゴキブリなど他の昆虫も入ってきます。
クロアリを見つけたら、どこから入ってきたのかを確認して、すき間の有無をチェックし、必要があれば亀裂などを埋める施工も検討しましょう。
クロアリの被害を放置してはいけない理由➂ | 家電機器の故障
意外に思われるかもしれませんが、クロアリの中にはルリアリと言って機械油を好む種類がいます。
そのため、家電機器の中に巣を作られたり、配線をかじられたりすることがあります。
配電盤などが被害に遭うと停電してしまうこともありますので、気をつけましょう。
クロアリが機器の中に入ると故障の原因になりますので、早急に駆除が必要です。
クロアリの被害を放置してはいけない理由④ |食害
最後は誰でも知っているクロアリの被害ですが、食害です。
クロアリは基本的には肉食で昆虫の死骸などを好みますが、同時に人が食べる砂糖、お菓子、小麦や油なども食べます。
クロアリにとってキッチンは食材の宝庫です。
クロアリを放置するとあらゆる食材が被害に遭う可能性があります。
【DIY】クロアリの効果的な駆除方法
クロアリを放置してはいけない理由はわかったけど、「どうやって駆除するの?」という方のために、次はDIYでクロアリを効果的に駆除する方法を解説します。
市販の駆除剤を使う
クロアリを自分で駆除する際に1番お手軽な方法は、市販の駆除剤を使うことです。
クロアリを駆除するための駆除剤は、ドラッグストアやホームセンターなどに、様々な商品が並んでいます。
状況にあった駆除剤を選んで、説明書に沿って使いましょう。
ただし、クロアリの種類や駆除剤の特性などによっても、効果が変わってきますので、次の項で解説する「市販のクロアリ駆除剤の正しい使い方」を確認してから駆除剤は選んでください。
お手製の殺虫剤を作る
家にある材料で、クロアリに効くお手製の駆除剤が簡単に作れることを知っていますか?
材料は食器洗い用の洗剤。
洗剤をクロアリに直接かけても良いのですが、使いづらいので、洗剤を1対2の割合で水で薄めて、100円ショップなどで買えるスプレーボトルに入れて吹きかけてみましょう。
液体をかけられたクロアリは窒息して死にます。
ちなみに、この溶液、ゴキブリにも効果がありますの試してみてください。
ただしこの方法は、目の前のクロアリを駆除するだけで、巣にいるクロアリには、効果がありませんのでご注意ください。
駆除業者に頼る
DIYではありませんが、駆除業者に頼るのが1番確実にクロアリを駆除する方法です。
上記でも解説しましたが、シロアリの可能性も考えると、今まで家の点検をしたことがない方は、1度プロの駆除業者に見てもらうことをオススメします。
家に大きな被害が出る前に防ぐことができるかもしれません。
市販のクロアリ駆除剤の種類
クロアリの駆除剤と言っても、様々な種類の駆除剤があります。
「一体、どれを選べばいいのかわからない」と悩んでしまいますよね?
大丈夫です。
以下に種類別、クロアリの駆除剤について解説します。
どの駆除剤を買うか迷われている方は、「市販のクロアリ駆除剤の正しい使い方」とともにご一読ください。
- ベイト:蟻に毒エサを巣に持ち帰ってもらって巣ごと駆除する
- 液剤:蟻に液剤をスプレーでかけて、毒を他の蟻にも伝搬させる
- エアゾール剤:蟻に直接噴霧して殺虫する
- 粒剤・粉剤:家の周辺に撒いて蟻の侵入を防ぐ
市販のクロアリ駆除剤の種類① | ベイト
クロアリの駆除剤にはベイトと呼ばれる毒エサタイプの駆除剤があります。
アース製薬の「アリの巣コロリ」などが有名でしょうか。
ベイトはクロアリが好む成分が入った毒エサで、クロアリが見つけるとエサと勘違いして巣に持ち帰ります。
持ち帰った毒エサを巣のクロアリが食べて、巣のクロアリ全体を駆除するというタイプの駆除剤です。
顆粒とジェルタイプのベイトがあります。
市販のクロアリ駆除剤の種類② | 液剤
液剤はスプレーなどで蟻に直接噴霧して駆除を目指す駆除剤です。
即効性はなく、液剤をかけてもすぐに蟻を駆除できるわけではないのが特徴です。
蟻の仲間同士が体をなめ合う習性を利用した遅効性の駆除剤で、液剤をかけられた蟻が巣に戻ってから、他の蟻を含めて効果を発揮します。
市販のクロアリ駆除剤の種類➂ | エアゾール剤
エアゾール剤はいわゆる一般的な缶タイプの殺虫剤です。
液剤と違って即効性があり、その場で蟻を駆除することができます。
家電の中に蟻の巣を見つけたときなどに効果を発揮します。
ただし、液剤のように伝播性はないため、巣に残った蟻には効きません。
市販のクロアリ駆除剤の種類④ | 粒剤・粉剤
最後に紹介するのが粒剤・粉剤です。
粒剤・粉剤を家の周辺などに撒くことで、蟻の家への侵入を防ぐことができます。
また、液剤のように遅効性なので、粒剤・粉剤に触れた蟻が巣に戻ったときに、巣の蟻へ伝播して、駆除する効果があります。
屋外での使用が前提ですが、雨や風で効果を十分に発揮できないこともあるので、使う時は、注意が必要です。
市販のクロアリ駆除剤の正しい使い方
上記で紹介した4種類のクロアリ駆除剤には、それぞれ特徴があります。
それぞれの駆除剤の効果を十分に発揮させるための正しい使い方を解説します。
市販のクロアリ駆除剤の正しい使い方① | ベイト
ベイトはクロアリの通り道に置くことで効果を発揮します。
通り道がわからないとクロアリを駆除することができないので、しっかりとクロアリの通り道を観察してから設置しましょう。
また、ベイトには顆粒タイプとジェルタイプがあり、蟻の食性に合わせて使用をしないと見向きもされません。
そのため、家で発生したクロアリがどの種類なのかを確認してから、ベイトを買うようにしましょう。
ベイトの説明書には効果を発揮するクロアリの種類や食性などが記載されています。
市販のクロアリ駆除剤の正しい使い方② | 液剤
液剤はベイトを蟻がうまく運んで行ってくれないときなどに使用すると良いでしょう。
種類が少し少ないですが、ネットでも購入することは可能です。
室内での使用は想定していませんので、基本的には屋外で使うことになります。
使用上の注意を読んでからご使用ください。
市販のクロアリ駆除剤の正しい使い方➂ | エアゾール
エアゾールについては、蟻にたいして直接噴霧して、その場で駆除することが可能です。
伝播性はないと解説しましたが、忌避効果があるエアゾール殺虫剤もあります。
また、巣穴がわかっている場合は、ノズルつきの殺虫剤を使えば巣ごとクロアリを駆除することも可能です。
市販のクロアリ駆除剤の正しい使い方④ | 粒剤・粉剤
「家全体、あるいは庭からのクロアリの侵入を防ぎたい」ときに使うのが粒剤・粉剤ですが、家の外壁の際、軒下やウッドデッキの下など、可能な限り雨風の影響を受けにくい場所に散布しましょう。
クロアリ侵入の予防対策
クロアリの駆除対策をしたら、今度は侵入予防対策も行いましょう。
3つ紹介しますが、この対策を実施することで、クロアリの侵入被害を相当防ぐことが可能です。
ぜひ、試してみてください。
- クロアリのエサになるものを密閉する
- 床を洗剤で拭き掃除する
- すき間を埋める
クロアリ侵入の予防対策① | クロアリのエサになるものを密閉する
まずは基本的なところからですが、クロアリのエサとなる砂糖、お菓子類など、食品は密閉して保管をするようにしてください。
また、台所を中心に小まめに掃除をすることで、食べかすや油汚れなどにクロアリが集まりづらくなります。
クロアリ侵入の予防対策② | 床を洗剤で拭き掃除する
クロアリはエサとなるものを見つけると、地面にフェロモンを残しながら巣に帰ります。
仲間はフェロモンを道しるべに、そのエサに辿り着くわけです。
従って、もしクロアリを家の中で見つけたら、駆除するとともに、床を洗剤をつけた雑巾で拭き掃除をすることで、「道しるべ」を消しましょう。
フェロモンが残っていると、そこにいたクロアリを駆除しても、後から仲間が集まってくる可能性があります。
クロアリ侵入の予防対策➂ | すき間を埋める
家のすき間を埋めることでクロアリを物理的に入れなくするのは、効果的な侵入対策です。
壁の亀裂、エアコンダクトや換気扇のすき間など、クロアリが侵入してきたところ、あるいは侵入してきそうなところをパテなどを使って埋めてしまいましょう。
すき間を見つけるのは大変ですが、クロアリが侵入してきた辺りを中心に丁寧に探してみてください。
ちなみに、窓や玄関から入ってくるクロアリは、常に仲間を呼ぶための導線があるわけではないので、それほど気にする必要はありません。
クロアリの駆除はそれほどハードルが高くない
クロアリの駆除は、市販の駆除剤などを駆使して丁寧に行えば、それほどハードルの高いものではありません。
スズメバチの駆除などに比べると危険度もないです。
ただし、クロアリの侵入はシロアリ、家の壊れや老朽化のサインかもしれません。
後々、大きな被害を出さないためにも、自分でクロアリの駆除をしつつ、小さなサインを見逃さないように注意しましょう。
不安な方は、プロの業者に無料相談してみるのも良いかもしれません。