このページにたどりついた人のほとんどが、「家中・建物中のゴキブリを根絶やしにしたい!」と考えていることでしょう。
ですが、ゴキブリはしぶとい生物の代表格。ゴキブリを全滅させることは可能なのでしょうか?
そこで今回は、ゴキブリを全滅させる方法について考えてみました。
目次
くん煙剤がきかないゴキブリも
ゴキブリを全滅させることを考えると、最も効果的なイメージがあるのは、バルサンやアースレッドなどのくん煙剤です。建物中に殺虫効果のある煙を行き届かせれば、さすがのゴキブリも太刀打ちできないような気がしますよね。
普通のゴキブリはくん煙剤の煙を浴びれば死んでしまいますが、くん煙剤の殺虫成分がきかないゴキブリもいます。代表的なのは、チャバネゴキブリ。薬剤に耐性がついている可能性があるんです。
くん煙剤はゴキブリの卵にもきかない
また、くん煙剤は、ゴキブリの卵にはききません。「卵鞘(らんしょう)」という硬いカプセルのようなものに覆われており、煙の成分が届かないのです。そのため、ゴキブリを全滅させるには、家中のゴキブリの卵も駆除する必要があります。
ゴキブリがすみやすい家ではすぐに復活する
ゴキブリは湿気が多く、狭くて暗い場所を好みます。家中にもこのような場所は多くあるのではないでしょうか。ゴキブリを全滅寸前まで追い詰めても、このようなゴキブリにとってすみやすい場所があれば、すぐに大量繁殖し元通りになる可能性があります。
2002年に発表された研究結果によると、雌雄3対のチャバネゴキブリは,スキマの数が5個のベニヤ板製シェルターを設置した際,3ヶ月後に780匹までに増加したそうです。
もちろんこれはゴキブリにとって良好な環境を実験のために整えたことも要因ですが、わずか3ヶ月でその数を100倍以上に増やせるだけの能力を、ゴキブリは持っているのです。
【参考】CiNii 論文 – チャバネゴキブリ Blattella germanica の増殖要因としてのシェルターの影響
そのため、ゴキブリを全滅させるには、ゴキブリにとってすみやすい場所を徹底的になくすことが必要です。しかし、棚や家具などを家に置くと、ほとんどの場合、床や壁とのスキマが必ず生まれます。そしてそのスキマは、ゴキブリにとってすみやすい環境なのです。
一軒家では、人の目が行き届かない床下や屋根裏などもあることでしょう。こういった環境も、ゴキブリにとっては絶好のすみかになります。ゴキブリのすみかがない家にするのは、至難の業だといえるのです。
ゴキブリはなんでも食べる
ゴキブリが食べるエサにアクセスしづらくすることも、ゴキブリの数を減らす上で有効な施策です。
ですが、ゴキブリはまさに悪食。食材や生ゴミはもちろん、人間の髪の毛なども食べてしまいます。ゴキブリを餓死させることはかなり難しいかもしれません。
完全な駆除は難しいが、対策は可能
このように、ゴキブリの全滅を目指すことはなかなか難しいかもしれません。ですが、定期的な清掃や駆除により、ゴキブリの数を低くコントロールすることは可能です。
家をキレイな状態に保ち、ゴキブリの好みそうなスキマをできるだけ減らし、ゴキブリが好みやすい場所の近くにはベイト剤やトラップをしかけておきましょう。このような努力を続ければ、ゴキブリが寄りつきづらい家にできますよ。
どうしても駆除しきれない場合や、対策をしてもゴキブリが発生してしまう場合には、プロの業者に依頼することをオススメします。プロとしての経験や知識、ノウハウを活かし、ゴキブリを徹底駆除できますし、一度きりではない定期的な駆除・防除の相談にも乗ってくれますよ。
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