- ペットボトルを使ったアシナガバチトラップの具体的な作り方
- プロが推奨する効果的な誘引剤のレシピ
- トラップの設置に最適な時期と場所
- 安全な管理方法と注意点
「最近、庭やベランダでアシナガバチをよく見かける…」
「子供やペットが刺されたらと思うと、気が気でない」
「かといって、専門業者を呼ぶほどではないかもしれない…」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
アシナガバチは、巣を刺激しない限りは比較的おとなしい蜂ですが、生活圏を飛び回っているとやはり不安ですよね。
蜂の巣駆除において、正しい知識をもとに行わない自己流の対策が、かえって危険な状況を招いてしまうケースは少なくありません。
私たち株式会社トータルクリーンは、業歴50年以上・累計施工実績12万件以上を誇る害虫・害獣駆除の専門家集団です。これまで読売テレビ「かんさい情報ネットten.」や関西テレビ放送「ニュースランナー」にも、害虫駆除・蜂駆除の専門家として情報提供を行ってまいりました。
私たちが現場で培ってきた専門的な知見をもとに、ご家庭で安全かつ効果的に実践できる方法だけを厳選して解説します。ぜひ最後までご覧ください。
Table of Contents
ペットボトルで簡単!アシナガバチトラップの作り方
アシナガバチトラップは、ご家庭にある身近な材料で驚くほど簡単に作ることができます。ここでご紹介する方法は、私たちがお客様にご案内することも多い、実績のある手法です。
準備するものリスト
- 空のペットボトル(1.5L〜2L):炭酸飲料が入っていた、硬くて凹凸のある丸い形状のものが頑丈でおすすめです。
- 誘引剤の材料:詳しくは後述しますが、お酒やジュース、お酢、砂糖などを用意します。
- カッターナイフ:ペットボトルを安全にカットするために使います。
- キリや千枚通し:匂いを拡散させるための穴を開けます。
- ビニール紐や針金:トラップを吊り下げるために使います。
- 油性ペン:ペットボトルに印をつける際に使います。
作成手順【4ステップ】
それでは、実際の作成手順を図解で見ていきましょう。作業の際は、念のため蜂が周りにいないことを確認し、カッターナイフで手を切らないように十分ご注意ください。
STEP1:ペットボトルに切れ込みを入れてカットする
まず、ペットボトルの上部、飲み口から3分の1ほどの位置(くびれている部分の少し下)に、油性ペンで印をつけ、その線に沿ってカッターナイフで切り離します。硬いので、最初にカッターで切り込みを入れ、そこからキッチンバサミで切ると安全です。
STEP2:飲み口部分を逆さにはめ込み、固定する
次に、切り離した上部の飲み口部分を逆さまにして、下部の本体に漏斗(じょうご)のように差し込みます。このとき、蜂が隙間から逃げ出さないように、できるだけぴったりとはめ込むのがポイントです。ビニールテープやホッチキスで数カ所とめると、しっかりと固定できます。
STEP3:側面上部にキリで複数の穴を開ける
これは効果を高めるためのプロの知恵です。はめ込んだ飲み口部分の下あたり、ペットボトルの側面上部に、キリや千枚通しで数カ所、小さな穴を開けてください。この穴があることで、中の誘引剤の匂いが外に広がり、アシナガバチを効率的におびき寄せることができます。
STEP4:吊り下げるための紐や針金を取り付ける
最後に、トラップを吊り下げるための準備をします。ペットボトルの上部側面2カ所にキリで穴を開け、ビニール紐や針金を通せば完成です。風で飛ばされないよう、しっかりと結んでください。
効果絶大!アシナガバチを引き寄せる最強の誘引剤レシピ
トラップの性能を左右するのが、中に入れる誘引剤です。アシナガバチが好む匂いを利用して、トラップ内へ強力に誘導します。ご家庭にあるもので簡単に作れる、プロ推奨のレシピを2種類ご紹介します。
基本の黄金比!お酒を使った誘引剤レシピ
最も効果的で、多くの専門家が推奨しているのが、お酒を使ったレシピです。以下の比率で混ぜ合わせ、ペットボトルの下の部分に注ぎ入れてください。
- お酒(日本酒やワインなど):10
- お酢:1
- 砂糖:1
例えば、お酒200mlに対して、お酢20ml、砂糖20gといった具合です。この配合は、アシナガバチが好む木の樹液や果物の発酵臭に近いため、非常に高い誘引効果が期待できます。
ジュースで簡単!アレンジ誘引剤レシピ
ご家庭にお酒がない場合は、ブドウやオレンジのジュースでも代用可能です。その際は、果汁100%のものを使用してください。
- ブドウジュースまたはオレンジジュース(100%果汁):10
- お酢:1
- 砂糖:1
ジュースの種類によっては匂いが弱い場合もあるため、捕獲状況を見ながら調整してみてください。
【プロの知見】なぜこのレシピが効くのか?
少し専門的になりますが、このレシピが効果的な理由をご説明します。
- お酒・ジュース・砂糖:これらは蜂のエネルギー源である「糖分」を含み、発酵することで蜂が好む匂いを発生させます。
- お酢:お酢の酸っぱい匂いは、アシナガバチは好みますが、花粉を運ぶ益虫であるミツバチは嫌う傾向にあります。これにより、ミツバチの混獲をある程度防ぐ効果が期待できます。
注意:ハチミツや乳酸菌飲料はNG!
ここで重要な注意点です。かつての情報や一部のサイトでは「ハチミツ」や「乳酸菌飲料」を使ったレシピが紹介されていることがありますが、私たちは推奨しません。
これらの材料はミツバチを強力に引き寄せてしまうため、生態系に不要な影響を与えてしまう可能性があります。アシナガバチ対策を行う際は、必ずお酢の入ったレシピを使用するようにしてください。
トラップの効果を最大化する!最適な設置場所
せっかく作ったトラップも、設置場所を間違えると思うような効果が得られません。蜂の習性を理解し、最も効果的なポイントに設置しましょう。
アシナガバチをよく見かける場所の近くに
基本的には、アシナガバチがよく飛んでいる場所の近くに設置するのが効果的です。
- 庭木や植え込みの近く
- ベランダや軒下
- 物置の周辺
ただし、家の出入り口や窓のすぐそばは避けてください。
高さは地上1.5m〜2mがベスト
アシナガバチが活発に飛び回るのは、地上から1.5m〜2mほどの高さです。庭木の枝や物干し竿などに、この高さを目安に吊り下げると、蜂が発見しやすくなります。低すぎたり高すぎたりすると効果が落ちる場合があります。
避けるべき場所:人の出入りが激しい場所や室内
当然ですが、玄関先やリビングに面した窓際など、人やペットが頻繁に通る場所への設置は危険です。また、直射日光が強く当たる場所は、誘引剤がすぐに蒸発してしまうため避けたほうが良いでしょう。
トラップ設置・管理の注意点|安全のために必ず確認
トラップは蜂を捕獲するための道具ですが、扱いを間違えれば危険を伴います。安全に運用するための重要な注意点をまとめました。
ミツバチの混獲を防ぐための工夫
前述の通り、誘引剤にお酢を入れることでミツバチの混獲はある程度防げます。万が一、ミツバチが多く入ってしまう場合は、お酢の割合を少し増やしてみてください。
スズメバチが入ってしまった場合の対処法
アシナガバチ用のトラップに、より攻撃性の高いスズメバチが入ってしまうことも稀にあります。もしスズメバチがトラップ内で生きている場合は、絶対に刺激せず、むやみに近づかないでください。対応に困った場合は、速やかに専門業者へ相談することをおすすめします。
設置後の管理と安全な後始末の方法
- 交換の目安:誘引剤は1〜2週間で交換してください。蜂の死骸でいっぱいになった場合も、効果が落ちるので早めに交換しましょう。
- 蜂が生きている場合:トラップ内にまだ蜂が生きている場合は、中に殺虫スプレーを噴射するか、数日間放置して動かなくなるのを待ってから処分してください。
- 処分の方法:中身は新聞紙などに吸わせて、可燃ゴミとして捨てます。処分の際は、蜂の毒針に触れないよう、必ずゴム手袋などを着用してください。自治体によってゴミの分別ルールが異なる場合がありますので、事前に確認するとより安心です。
アシナガバチトラップに関するよくある質問(Q&A)
ここまでの解説で、基本的な作り方や設置方法はご理解いただけたかと思います。しかし、実際に運用してみると、さまざまな疑問が出てくるものです。ここでは、お客様からよく寄せられる質問にお答えします。
Q1. トラップを設置したのに効果がありません。なぜ?
効果が出ない場合、いくつかの原因が考えられます。以下のチェックリストを確認してみてください。
- 時期が違う:蜂の活動が鈍い真夏や秋以降は、効果が出にくいです。
- 場所が悪い:蜂の通り道から外れている可能性があります。数日様子を見て、場所を変えてみましょう。
- 誘引剤が違う:レシピが間違っているか、古くなっている可能性があります。新しい誘引剤に交換してみてください。
Q2. 市販のトラップと自作トラップ、どっちがいい?
どちらにもメリット・デメリットがあります。状況に応じて使い分けるのが良いでしょう。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
自作トラップ | ・低コストで作れる・すぐに用意できる | ・効果にムラが出ることがある・作る手間がかかる |
市販トラップ | ・効果が安定している・設置が簡単 | ・コストがかかる・買いに行く必要がある |
まずはお手軽な自作トラップを試し、より確実な効果を求めるなら市販品を検討するのがおすすめです。
Q3. 捕まえた蜂はどうすればいいですか?
前述の通り、蜂が完全に動かなくなっているのを確認してから、誘引剤ごと新聞紙などに包み、可燃ゴミとして処分してください。この際、蜂の毒針にはくれぐれもご注意ください。
Q4. アシナガバチ対策はどのタイミングが最も効果的ですか?
最も効果的なのは、春先(4月〜6月頃)です。
この時期は、冬眠から目覚めた女王蜂がたった一匹で巣作りを始めるタイミングです。この女王蜂をトラップで捕獲できれば、その後に働き蜂が増えることはなく、巣そのものが作られるのを未然に防ぐことができます。
働き蜂が増えてくる夏以降にトラップを設置しても、捕獲できるのは巣全体のほんの一部であり、根本的な解決にはなりにくいです。
トラップはあくまで応急処置。根本解決はプロへの相談が安全です
ここまで自分でできるアシナガバチ対策をご紹介してきましたが、既存の記事でも触れられているように、この方法はあくまで「飛んでいる蜂を減らす」「巣作りを予防する」ための応急処置です。
近くに巣がある場合は非常に危険です
もし、トラップに毎日たくさんの蜂が入る、あるいは家の軒下やベランダに蜂が頻繁に出入りしている場合は、すでに近くに巣が作られている可能性が非常に高いです。
アシナガバチの巣の駆除は、刺されるリスクが非常に高く、大変危険です。特に巣が大きくなっている場合は、絶対に自分で手を出さず、私たちのような専門業者にご相談ください。
専門業者は巣の駆除から戻り蜂対策まで徹底します
私たち専門業者は、安全に巣を駆除するだけでなく、巣に戻ってくる「戻り蜂」の対策や、再び同じ場所に巣を作らせないための予防措置まで、トータルで対応いたします。確実で安全な解決を望むのであれば、専門家を頼ることが最善の選択と言えるでしょう。
「うちの場合はどうなんだろう?」と少しでも不安に思われたら、お気軽にご相談ください。
まとめ:アシナガバチ対策は安全第一で!
今回は、ペットボトルを使ったアシナガバチトラップの作り方から、効果的な使い方、注意点までを詳しく解説しました。
- アシナガバチ対策は、女王蜂が活動する春先が最も効果的です。
- トラップは、お酒・お酢・砂糖を混ぜた誘引剤で簡単に自作できます。
- 効果を高めるには、蜂の通り道で高さ1.5m〜2mの場所に設置しましょう。
- 巣を見つけた場合は危険です。無理せず専門業者に相談してください。
この記事が、皆様の安全なアシナガバチ対策の一助となれば幸いです。正しい知識で、安全第一の対策を心がけましょう。
トータルクリーンでは見積もり無料・相談無料でアシナガバチの駆除に関する問い合わせを受け付けておりますので、関西エリアでアシナガバチ駆除をご検討の方はお気軽にお問い合わせください。