【マンションの鳩対策】対応するのは管理会社or住人どっち?

害虫駆除コラム

【マンションの鳩対策】対応するのは管理会社or住人どっち?

この記事で解決できるお悩み
  • マンションの鳩対策の責任の所在(管理会社or住人)
  • 住人が注意すべき事項
  • 管理会社が注意すべき事項

マンションのベランダに飛来して被害をもたらす鳩。
いざ対策しようとした際、対応すべきは管理会社なのか、住人なのか。

この記事では、そうした疑問に対して解説していきます。

マンションの鳩対策は管理会社と住人どちらが対応?

マンションの鳩対策対応するのはどっち?
結論から述べると、「住人が対応せざるを得ないことが多いが、状況によって管理会社やオーナーが対応することになる」です。
マンションの鳩対策は管理会社と住人どちらが対応?
マンションのベランダは共用部分にあたるため、管理会社や大家さんが対応すべきという考え方もありますが、非常に線引きが曖昧な部分です。
賃貸借契約やマンションの規約などで害獣被害が発生した場合の定めがある場合は別ですが、定めがない場合は管理会社やオーナーの意向次第となります。

ベランダに鳩が飛来して害を被るのは住人の方ですので、「鳩対策を講じたい」「鳩の巣や糞を除去したい」と切迫して考えるのは住人側です。
交渉しても管理会社やオーナーが即座に対応してくれない場合は住人の方が致し方なく業者に依頼するなどして対応するというパターンが多いです。

ただし、管理会社や大家さんが対応してくれるケースあるいは対応すべきケースがあります。

管理会社や大家が対応するケース

管理会社や大家さんが対応してくれるケースとしては、主には以下のような場合です。

  • 管理会社が大手企業など一定規模の場合
  • 入居段階で鳩の飛来や被害が発生している
  • マンション全体で鳩の飛来や被害が発生している
  • 隣接している部屋への鳩飛来などを管理会社に事前に報告している
  • 契約や規約で管理会社の責めに帰する記載がある

【マンションの鳩対策】管理会社や大家が対応するケース
マンションの管理会社が大手企業であったり地方の中堅企業である場合は、管理会社側が丁寧に対応してくれるケースがあります。
また、入居時点で鳩の被害が発生していたり、マンション全体で鳩の被害が発生している場合なども管理会社やオーナー側が対応することになります。

したがって、ベランダで鳩の被害があった場合は管理会社や大家さんに相談しながら対応を進めるとよいでしょう。

マンションの鳩対策で住人側が留意すべき点

マンションの鳩対策において、住人側が留意すべき点をご紹介していきます。
「鳩からの被害を予防するため」
「鳩対策が必要になった際に管理会社と上手に交渉するため」
「鳩対策をする際にトラブルが起きないようにするため」
といった様々な観点から知っておくべき点をご紹介します。

鳩からの被害を予防するための留意点

鳩対策を行う際に住人と管理会社どちらが対応するかに関わらず、前もって予防策を講じておくことは可能です。
ベランダでの鳩被害を予防するために、以下の事項に留意して生活するようにしましょう。

  • ベランダにエサとなるようなものを放置しない
  • 防鳩スパイクや忌避剤などを設置する
  • 必要によっては鳩よけネットを設置する

また、ベランダへの鳩の飛来回数が多くなり糞による汚れが発生してきた場合は綺麗に掃除するようにしましょう。鳩は嗅覚が優れており、ニオイなどをもとに生息環境を定める本能があるためそうした部分への対策と人への健康被害を防ぐために行うべき措置の一つです。
加えて、鳩の糞にはサルモネラ菌やクリプトコッカス菌など、人に感染症を引き起こす可能性のある病原体を含んでいることがあります。これらの病原体は、糞が乾燥して粉末状になった時に空気中に拡散し、人が吸い込むことで感染のリスクがあるのと、アレルギー反応を起こしたりするリスクがあるので、適切に対処しましょう。

鳩対策の際に管理会社と上手に交渉するため留意点

鳩対策が必要になった際に、管理会社側で対応してもらうには円滑な交渉が必要です。
そのために住人側が留意すべき内容を紹介しますので押さえておきましょう。

  • 鳩の被害状況を写真や動画で記録し、証拠を残す
  • 他の住民にも被害状況を確認し、問題の共有を図る
  • 管理規約を確認し、鳩対策が管理会社の責任範囲であることを明確にする
  • 可能な鳩対策(予防対策)を講じていたことをアピールする

鳩対策の際にトラブルを回避するための留意点

マンションのベランダは専用使用権という権利が住人に認められているものの前提は共用部分であるため、鳩対策を行う際は管理会社や隣接する住人とのトラブルが発生しないように注意する必要があります。

  • 自己判断で無断の工事や改修を行わない
  • 違法な手段(毒餌や危険な罠など)は用いない
  • 鳩対策の実施前に、管理会社や他の住民との合意形成を図る
  • 鳩対策を行う際は、法律(鳥獣保護管理法)に反しないようにする

関連記事:鳩の巣の撤去は法律違反⁉誰もが勘違いしやすい鳥獣保護法をプロが解説

マンションの鳩対策で管理会社側が留意すべき点

次に、管理会社やオーナー側の視点で留意すべき点をご紹介します。
「鳩被害の際の責任について線引きを明確にするため」
「鳩の飛来を予防するため」
「正しい鳩対策により被害を防止するため」
といった様々な観点から知っておくべき点をご紹介します。

責任について線引きを明確にするための留意点

鳩の飛来により被害が発生し、対策が必要になった場合に責任関係を明確化するための留意すべき点をご紹介しますので、管理会社やオーナーの方は事前に認識しておくとよいでしょう。

  • 管理規約に鳩対策に関する管理会社とオーナー、住人の責任範囲を明記する
  • 鳩対策の実施における費用負担の方針を定め、関係者に周知する
  • 住人側の責任で行うべき予防措置や対策を明確にし、啓発・指導を行う
  • 管理会社の責任範囲で行う対策については、オーナーの同意を得て実施する

鳩の飛来を予防するための留意点

鳩の飛来を予防するためにとれる対策をしておくことも大切です。
予防であるため限度はありますが、事前に知っておくことでプラスになります。

  • 鳩よけネットや剣山、スパイクなどを設置する
  • 共用部分(屋上、ベランダ、設備など)に鳩が巣を作りにくい環境を整備する
  • ゴミ置き場や周辺環境の衛生管理を徹底し、鳩を引き寄せない
  • 共用部分でのエサやりを禁止し、住人に周知・啓発する
  • 建物の設計段階から、鳩の飛来を予防する構造上の工夫を取り入れる(屋根の勾配、隙間の排除など)

正しい鳩対策により被害を防止するための留意点

鳩被害が発生した場合には、正しい方法で対策を行う必要があります。
鳩の被害を放置していると、被害が拡大して建物の劣化に繋がる恐れもあります。
建物の劣化が発生すると資産価値の逓減など管理会社やオーナー側にとって不利益な事象に繋がるリスクもあるため、事前に情報を収集しておくべきことをお勧めします。

  • 被害状況に応じた対策を講じる(鳩の飛来状況や巣の有無などに応じた対策)
  • 鳩対策を行う際は、法律(鳥獣保護管理法)に反しないようにする
  • おおがかりな対策の実施前には、住人説明会を開催するなど、合意形成を図る
  • 鳩被害による建物の劣化が発生しないように定期的なメンテナンスを行う

以下の記事でマンションにおける鳩対策の具体的方法を解説していますので、参考にしてください。
関連記事:マンションの鳩対策について徹底解説!【ベランダから排除】

鳩対策で管理会社の方からあるよくある質問

Q:鳩対策の費用はどれくらいかかりますか?

A:ベランダの糞の清掃・消毒費用は1~3万円、巣の撤去はおおよそ1~2万円、防除用器具の設置は1平米で3~5千円ほどになります。
作業範囲や内容、スタッフの人数によって費用が変動するのと、状況によっても変動します。詳しくは以下の記事で解説していますので参考にしてください。
関連記事:その鳩の駆除費用、妥当ですか? | 賃貸や分譲の場合の大事な注意点も解説

Q:共用部分の修繕等について、法的な定めはされているのですか?

A:民法第606条 「賃貸人の修繕義務」において、「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。」という記載があります。
この条文をみると基本的には管理会社やオーナー側での修繕義務があるように捉えられますが、状況に応じて捉えた方が変わってくると想定されます。法的な内容については弁護士等の専門家にご相談いただければと思います。

まとめ|鳩対策は管理会社側でも丁寧に対応しよう

本記事では、マンションの鳩対策における責任関係について解説してきました。

住人側が泣き寝入りで自ら対応するケースが多いのが実情ですが、管理会社やオーナー側でも誠実な対応を行うべき事案と言えるでしょう。被害が複数戸で発生すると鳩が飛来しやすくなり、マンション全体へ影響が出る可能性も出てきます。

鳩被害を放置すると建物の劣化や住居環境の悪化といった弊害が広がるため、管理会社や大家さん側でも注意深く対応していきましょう。

当社では無料での見積相談を承っております。
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