去年取ったスズメバチの巣の跡がまだ残る家の軒下に、気づいたらまた蜂が巣を作っていた。
2週間前に駆除したのに、同じサイズの蜂の巣が、また出来ている。
これ、結構当たり前にあります。
1度蜂が巣を作ったところは、蜂にとって最適な環境だから巣を作ったので、他の蜂もそこにまた巣を作ろうとするのです。
本記事では毎回同じ場所に蜂の巣を作られてウンザリしているあなたに、その対策を解説します。
目次
なぜ蜂は毎回同じ場所に巣を作るのか
最初に解説しましたが、蜂は同じところに巣を作る傾向があります。
それは以下の3つの理由からです。
- 蜂が好む環境は同じ
- 跡や残骸から判断している
- 蜂は巣の場所を覚えている
実際、筆者が住む家の前にある小屋の軒下には、毎年毎年同じところにスズメバチが巣を作るので、スズメバチの巣を削って取った後が十個以上も残っています。
もう少し詳しく解説しますね。
蜂が好む環境は同じ
スズメバチもアシナガバチも好んで巣を作る環境は似ています。
雨と風、そして直射日光を防げて、天敵から狙われる可能性の低いところです。
例えば筆者の家の軒下は条件にピッタリでした。
スズメバチが毎年作る巣は小屋の西側の軒下なので、直射日光が当たらず、屋根と壁により雨風を凌げて、かつ高さ4mくらいの位置なので、天敵にも狙われづらいところです。
世代が入れ替わろうが蜂が好む環境は変わらないので、毎年同じ場所に巣を作るのでしょう。
跡や残骸から判断している
女王バチは巣を作るときに、以前他の蜂が作ったその跡や残骸から、その場所が巣を作るのに適した場所だと判断していると言われています。
環境もよく、実績もある場所ということで、毎回同じ場所を選ぶのですね。
蜂は巣の場所を覚えている
当たり前ですが、蜂は自分の巣の場所を覚えています。
従って女王蜂が外に出ている時に巣を取り除いた場合、再び戻ってきて巣を作り始めることがあります。
これは短期的な話ですが、蜂の巣を駆除したのに同じ場所に巣を作られてしまう原因の一つです。
蜂の巣が同じ場所に作られないようにする完全な対策はあるのか
結論から先に言うと、蜂の巣が同じ場所に作られないようにする、完全な対策はありません。
ただし、以下の手段を組み合わせることで、相当高い確率で蜂に同じところに巣を作られることを防げます。
ここでは効果的な対策を6つ紹介します。
- 毎日の点検
- 臭いで予防
- トラップの設置
- スキマを塞ぐ
- 庭の片付け
- 巣の残骸の清掃
ひとつひとつ解説していきますね!
毎日の点検
蜂の巣を作られないようにする1番の方法は、毎日の点検です。
地域にもよりますが、4月ころから夏にかけて家の周りの点検を毎日してください。
時間がないとか、面倒な場合は、せめて以前巣を作られたところや、巣を作られやすいところだけでも点検しましょう。
巣を早い段階で見つけられれば自分で駆除できますし、業者に頼む場合でも費用を抑えられます。
臭いで予防
蜂は臭いに敏感で特に木酢液の臭いを嫌います。木酢液は木を燃やした時に出てくる煙が液化したものです。
動物は本能的に火を恐れますので、蜂にも効果を発揮します。
蜂の巣を作られやすいところ、毎年作られるところに木酢液を塗りましょう。
木酢液はホームセンターなどで買えます。効果が持続する蜂用の殺虫剤でも同じ効果があります。どちらも効果が持続する期間がありますので、定期的に使用してください。
トラップの設置
蜂用のトラップを設置しておくのも効果的な方法の1つです。
ペットボトルで作る手作りのトラップの他、こちらもやはりホームセンターなどで売っている市販のものがあります。
市販のものはパックを開けて吊るしておくだけでお手軽に使えるのでおすすめです。
スキマを塞ぐ
蜂は家の壁にできたちょっとしたスキマや換気口などの中にも巣を作ります。
そういったスキマを見つけたら塞ぐようにしましょう。
壁のスキマの場合は石膏で、換気口は目の細かい網などで塞いで蜂の侵入を防ぎます。
多少面倒ですが、1回やってしまえば、その後は毎年やらなくてもいい作業なので、春になる前にやってしまいましょう。
庭の片付け
蜂は庭に置いてあるものの裏やスキマなどにも巣を作ります。
特に長期間放置されている鉢植え、ブロックや壁に立てかけた板などは、蜂にとって巣を作りやすい場所です。
筆者は実際、庭に放置していたトタン屋根の下にスズメバチの巣を作られてしまい、困ったことがあります。
春頃には庭を一旦点検するつもりで片づけをしておくと、蜂に巣を作られることを予防できます。
巣の残骸の清掃
庭の片づけと一緒にやっておきたいのが、蜂の巣の残骸の清掃。
先ほども解説したとおり、女王バチは蜂の巣を作る場所を探す際に、作られた巣の残骸を確認して巣を作っていると思われます。
したがって巣の跡や残骸が残っていると、同じ場所に巣を作られる可能性が高くなります。
スズメバチの巣だと固くてしっかりと巣が固定されているので取り除くのは面倒だと思いますが、丁寧に取り除きましょう。
アシナガバチの巣なら、巣と屋根や壁との接点が小さいので、取り除くのは簡単です。
それでも蜂が同じ場所に巣を作ったら
上記で解説した対策をしていれば多くの場合、蜂に巣を作られることは防げます。
しかし、対策していても、蜂に巣を作られてしまうことがあります。
毎日の点検を忘れたり、巣を作られているのに見落としたり。
アシナガバチの巣なら、まだなんとかなりますが、スズメバチの巣だととても危険です。
スズメバチの巣の駆除は業者に依頼するとともに、今後の対策も相談してみましょう。