【コラム】アザラシの鼻にウナギ!?どうなっているのかと話題に
「(アザラシの画像を公開した)月曜日は皆さんにとって良い日ではなかったかもしれないが、鼻にウナギが入るよりはましだろう」
米海洋大気局(NOAA)の「ハワイモンクアザラシ研究プログラム」(HMSRP)はこんなジョークを交えたコメントと共に、右の鼻の穴にウナギが詰まったアザラシの写真をフェイスブック上で公開した。しかもこの珍妙な現象は今回が初めてではない。ハワイでは以前から、モンクアザラシの鼻にウナギが入り込む現象が報告されている。ハワイモンクアザラシは世界で最も希少なアザラシの一種で、米国では絶滅危惧種に分類されている。その多くは北西ハワイ諸島にある離島8島の周辺に生息。2016年の調査では、1427匹しか残っていないと推定されている。
NOAAはこのような現象が起こる理由について、1つ目は食べ物を探しに来たアザラシに対し、ウナギが防御反応を示すという仮説を掲示している。サンゴ礁の割れ目や岩の下にアザラシが耳や鼻を突っ込んでいると、そこにウナギが入り込むとの見方だ。2つ目の仮説では、アザラシがウナギを丸のみして鼻から吐き出す可能性に言及している。
アザラシがウナギから感染症やサンゴ礁にすむ魚に蓄積する微細藻類の毒のリスクにさらされる可能性や鼻孔を閉じることができず潜水に支障がでる可能性があるという。幸運にも彼らに発見されたアザラシは、無事ウナギを除去してもらい元気に過ごしているとのことです。
PHOTO/Brittany Dolan/NOAA Fisheries
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