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【コラム】「生きた化石」カブトガニ なんとクモの仲間だった

更新日 : 2019/3/5

「生きた化石」として知られるカブトガニは、実はクモと同じ仲間であることが、新たな研究で示唆された。
2019年2月14日付けで学術誌「Systematic Biology」に発表された論文によると、カブトガニはクモやサソリ、ダニなどと同じクモ綱に属するという。
この研究では、カブトガニ類とクモ綱の生物について膨大な遺伝子解析を行い、その結果をもとに最も妥当と思われる系統樹を作り上げた。

これまでカブトガニの出現についての従来の説がこうだ。まず、クモ綱の動物とカブトガニは、上位の大きな分類である「鋏角(きょうかく)亜門」に属しある種の水生鋏角類と思われる共通祖先から枝分かれした。
片方の系統はすぐに陸に上がり、10万種にも多様化し、今日のクモ綱になった。
もう片方の系統であるカブトガニ類は、海にとどまり、いくつもの大量絶滅期をほとんど姿を変えずに生き残った。今日まで生き延びたカブトガニは、わずかに4種。体長30センチを超えるものもある。

近年、これまでの説に異を唱えるような研究結果が、研究者たちから出されている。
遺伝子配列を解析した結果、クモ綱に「近い」系統としてカブトガニが存在するのではなく、カブトガニはクモ綱に「属する」と示唆されたのだ。
今回の研究では、53種のクモ綱、カブトガニ、ウミグモ綱のほか、甲殻類、昆虫の遺伝子配列を解析し、その結果をうまく説明できる系統樹を複数作って検討、この結論に達した。
検討した系統樹のおよそ3分の2では、カブトガニ類をクモ綱内のクツコムシ目に最も近縁なグループだと位置付けている。
もし今回の結果が正しければ、クモ綱の進化の過程を説明するストーリーに修正を加える必要がある。

「これまで私たち、少なくとも私自身は、カブトガニ類はすべての節足動物の祖先とされる三葉虫のような海生生物から進化したと考えていました」と鋏角亜門の進化を研究するスウェーデン、イェーテボリ大学のマティアス・オプスト氏は話す。
「しかし今回の結果を踏まえると、カブトガニの祖先は陸に生息していて、かなり小型だったと考えられます」

最終的にどのような進化のストーリーに落ち着くのだとしても、カブトガニが奇妙であることに変わりはない。
 



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