HOME » お知らせ
お知らせ

【コラム】寺を守る仁王像の中にハチの巣 駆除も解体もできない!?

更新日 : 2019/10/21

奈良県葛城市の當麻寺で、木造の仁王像の頭の中にニホンミツバチが巣を作り、推定数千匹が周囲を飛び回っている。仏像を傷める恐れがあるため殺虫剤を散布するわけにもいかず、かといって解体するとなれば膨大な費用がかかる。寺側は「仏像の手前、殺生もできない。放置しているわけではないのだが…」と頭を抱えている。


寺の玄関口に当たる仁王門で、参拝客を迎え入れる仁王像。向かって右が大きく口を開けた阿形像、左が口をぎゅっと結んだ吽形像だ。2体のうちミツバチは阿形像の方におり、口からひっきりなしに出入りを繰り返し、ガラス材とみられる半透明の玉眼の奥に大量にうごめいているのが分かる。内部の全容をうかがい知ることはできないが、頭部の空洞に巣があるのは間違いない。
ミツバチは阿形像に昔からいたようで、初めて確認されたのは20年以上も前という。今年8月、参拝者が飛び回る様子を動画に収め、SNSに投稿したことから一躍話題になった。同寺西南院の山下真弘住職(66)は「今まで一度も被害はないが、万が一のことがあったら…」と危惧するが、有効な対策は見つかっていない。

これまでにも寺は養蜂業者に駆除を依頼したり、薬剤を散布して追い払ったりしたこともあるが、一時的な効果に過ぎなかったという。特に薬剤の散布は木材を傷めてしまう恐れがあり、軽々にはできない。
仁王像を解体して巣を取り出す案もあるが、これも簡単にはいかない。
葛城市歴史博物館の吉岡昌信さん(62)は「解体するとなれば、国宝や重要文化財を修理するのと同等の費用がかかる」と指摘。さらに、いったん解体した像を元通り修復するには熟練の技術が必要な上、巣を排除する際に仏像が破損するリスクもある。
「ハエ取り紙のようなものをつるしてみるのはどうか」「口をふさいで煙で燻蒸してみては」など寺にはさまざまな提案が寄せられているが、見栄えの問題や周辺の住宅地に及ぼす影響もあり、実現には至っていない。
「穴をふさげば済む話だが、仏様にテープを貼るわけにもいかず…」と山下住職。また口からの穴以外にも出入りしている箇所があるという。参拝者に注意を促す貼り紙は掲げたが、八方ふさがりの状況が続いている。

 

ハチ被害でお困りの方はコチラ



 

 

知ってて役立つ「耳より情報」はコチラから!

 


<< 先頭の記事へ < 1つ新しい記事へ 1つ古い記事へ > 最終の記事へ >>