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【コラム】牛の角、いる?不要?…スイスで国民投票に発展

更新日 : 2018/11/22

スイスで25日、除角を行わず自然に角を生やした牛やヤギを飼う農家に対し、国から補助金を支給すべきかどうかを問う国民投票が実施される。牛を愛する1人の農家の問いかけが、国全体を巻き込んだ議論に広がっている。スイスでは、18か月以内に10万人以上の署名を集めれば、国民は憲法改正を求める国民投票を発議できる。

 「牛たちの声を代弁したかった。牛の角を守る農家を支援したい」。北西部ベルン州で農業を営むアルミン・カポールさんは言う。牛たちの「声を聞き」、角を生やした動物たちが動けるようより広大な牧草地を確保し、除角を減らすため9年にわたる資金集めに乗り出した。除角は、角の生え始めた子牛に鎮静剤を投与し、熱したこてで角周辺を焼いて成長を止め、角を切除するもの。スイスでは、国のシンボルで観光資源でもある牛の4分の3が除角されているか、または生まれつき角を持たない。

「われわれは、そのままの姿の牛たちに敬意を表さなければならない」と語るカポールさんは、角は牛同士のコミュニケーションや体温調整に役立っているとし、角を生やした牛を飼育する農場に対し、1頭当たり年間190スイスフラン(約2万1500円)の補助金を支給するよう求めている。

一方支持派は、除角は犬やネコの虚勢のようなもので安全策としている。ある農場経営者は「現在の方法は優れている。(角がないほうが)牛同士が仲良くなる。角があれば、動物にとっても人間にとっても危険が増す」とし、「農場が自主的に決めるべき」と述べた。
 2014年にカポールさんが初めて街頭で署名集めをした日、応じたのは15人だけだった。しかし私財を投じて国内各地で訴えを続ける姿がメディアでたびたび取り上げられたこともあって、署名入りの封筒が連日数十通届くようになり、16年に発議にこぎ着けた。

投票は25日。最新の世論調査では、賛否は拮抗しており投票の結果は予想不可能な状況という。

 

CC-BY-1.0 BullsCows in the NetherlandsSeptember 2004 in the Netherlands

 

 

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