- 鳩の巣を撤去して良いのか判断できない
- 合法で安全な鳩の巣の撤去方法が知りたい
- 鳩が巣を作らないように対策したい
「鳩が巣を作っているが、撤去して良いのだろうか…?」
「鳩を退治するのは法律違反と聞いたけど実際どうなの?」
「自分で出来る鳩の駆除方法は?」
そんな悩みや疑問を抱えていませんか?
この記事では、鳩の巣の撤去に関する法律や、合法的な鳩の撃退方法についてわかりやすく解説します。
鳩の巣による被害でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
鳩の巣だけなら撤去するのは法律違反ではありません
結論から言うと「鳩の巣だけ」を撤去することは法律違反ではありません。
ここではまず、鳩の巣の撤去に関わる法律や、自治体の対応と現実的な対処方法について説明します。
鳩の巣問題に直面している方が、法律を理解して対策する参考になれば幸いです。
鳩の巣撤去が法律違反になるのはこんなとき
冒頭でも記載しましたが、鳩の巣の撤去は法律違反になりません。
鳥獣保護管理法の対象となるのは、「鳩と卵」だけなのです。
鳩が巣を作っている途中や、留守の間で巣が空っぽなら撤去しても問題ありません。
ヒナや卵がある巣を撤去すると、結果として鳩と卵を傷つける行為になるので法律違反となるのです。
法律に違反すると1年以下の懲役、または100万円以下の罰金が科される可能性があります。
参考:環境省「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」
自治体は鳩の巣を撤去してくれません
鳩のヒナや卵がある巣の撤去は法律違反ですが、市役所や役場に申請すれば撤去許可を得られます。
ただし、「原則として被害防除対策によっても被害が防止できない場合」となっており、自分で対策しても駆除しきれない場合しか申請できないのです。
また、自治体では鳩の巣の撤去作業などはしておらず、法律の注意点や業者の紹介などのアドバイスしかもらえません。
このため、鳩の巣撤去や対策は、自分で行うか、業者に依頼するしかないのです。
参考:有害鳥獣の捕獲許可の手続き
アパートやマンションなどの共用部分の鳩の巣は家主や管理会社に相談
アパートや、マンションなどで鳩の巣の問題が発生したら、すぐに家主や管理会社に相談しましょう。
自分の所有地でない場合、勝手に駆除したり施工したりするとトラブルに発展しかねません。
隣の庭や、ベランダなど距離が近い場合でも区分の所有者と相談して対策をしてもらいましょう。
鳩の巣撤去は法律に注意しつつ、関係者や近隣と協力して問題解決に取り組む必要があります。
鳩の巣による被害と法律に則った撤去方法とは
鳩は古くから人間とは密接な関係にあり、馴染み深い動物です。
しかし、鳩の巣を放置すると物理的・精神的な被害を被ります。
ここでは、鳩の巣による被害と撤去方法を解説します。
鳩の巣を放置することで起こる被害とは?
市街地でよく見かける鳩はドバト(カワラバト)と呼ばれる種類です。
暖かくなってくる3月頃や9月頃に巣を作る習性があります。
そして、人家や建物のスキマなどに巣を作り、さまざまな問題を引き起こすのです。
主な被害として、鳩の糞が地面や建物・車などを汚損し悪臭を放ちます。
他にも鳩の鳴き声や羽ばたく音が騒音となり、ストレスを感じる人もいるでしょう。
さらに、鳩の糞には病原菌や寄生虫がいて、これが健康被害を起こす可能性があります。
他にも、鳩が巣を作ると羽毛やダニなどでアレルギーを起こす場合もあるので要注意です。
鳩の巣作りの気配を感じたらすぐに対策しましょう
鳩の巣作りの気配を感じたら、早急な対策が重要です。
鳩は早ければ3〜4日で巣を完成させるので、巣に卵を産む前に撤去しないと法律に引っかかります。
何も対策しなければ、被害が発生する上に撤去も出来なくなるので、速やかに対処しましょう。
自分で鳩の巣を撤去する手順と準備するもの
鳩の巣を自分で撤去する場合は、以下の手順や準備を参考にしてください。
手順としては、次の3ステップです。
- 鳩の巣の場所を確認する
- 巣の中に何もないことを確認する
- 巣を撤去して周囲を掃除し消毒する
準備するものは次の通りです。
- 長袖長ズボンの服
- マスク
- メガネ(ゴーグル)
- 帽子
- ゴム製手袋
- 滑りにくい靴
- 照明器具
- 掃除道具・ブラシ
- ゴミ袋
- 洗剤・消毒消臭剤
- ティッシュ・雑巾
- 脚立など(高所の場合)
服装は肌の露出のない衣服を着用し、帽子・マスク・メガネ・手袋など完全防備で作業してください。
高所で脚立などを使用する場合は複数人で作業にあたり、脚立を支えてもらうなど事故の無いように協力しましょう。
まず、鳩の巣の場所を確認し、巣の中に鳩がいないことを確認する必要があります。
自撮り棒などを使ってスマホカメラで撮影したり、鳴き声がしないかなど確認しましょう。
巣に何もいなければ撤去して、洗剤とブラシ・雑巾などを使って掃除してから消臭消毒をします。
作業が終わったら、使用した手袋・マスクなどは巣と一緒にゴミ袋に入れて密封し、速やかに処分してください。
鳩の巣を撤去した後にやっておくべき対策
鳩の巣を撤去したら、再発防止の対策が必要です。
なぜなら、鳩は強い帰巣本能を持っており、気に入った場所や巣を作った場所からなかなか離れません。
ここでは、鳩の生態と法律に則った対策を紹介しますので、鳩の巣を撤去したらすぐに実施しましょう。
鳩の生態を知り法律に沿って対策しましょう
市街地でよく見かけるドバト(カワラバト)は、群れで行動し都市部や公園・人家の周辺に多く生息します。
ドバトの全長は30cm前後で、首元が緑色に光り、羽色は黒褐色・灰色・白色など種類も豊富です。
鳥獣保護管理法では、以下の行為が違法とされています。
- 鳥や動物に対して体が傷つくような追い払い方をすること
- 鳥獣保護区域において無許可で鳥を捕獲すること
- 鳥獣保護区域で罠などの設置すること
次に、鳩の特徴や習性と法律を踏まえた対策方法を紹介します。
法律に違反しない自分でできる鳩の撃退方法3つ
法律に違反せず、自分でも可能な鳩の撃退方法は、光・音・臭いを利用した以下の3つです。
- CDやレーザーポインターの光で撃退する
- 賑やかな音や天敵の鳴き声で威嚇する
- 忌避剤(スプレー・固形・ジェル)の臭いで寄せ付けない
CDやレーザーポインターの光で撃退する
鳩は、光の反射やキラキラした物体に、警戒心を抱きます。
CDを紐で吊るしてキラキラさせる方法は簡単ですが、鳩が慣れてきて効果も薄れてきます。
レーザーポインターは、強い光で鳩を照射し、脅威を与えて撃退するアイテムです。
太陽光の当たらない倉庫・工場内や、朝夕の薄暗い時間帯に有効です。
賑やかな音や天敵の鳴き声で威嚇する
鳩の撃退方法として、ラジカセなどの音声も利用できます。
賑やかな音楽や、天敵である鷹やフクロウの鳴き声などを流して、鳩を撃退する方法です。
しかし、鳩は学習能力が高いので、音声にも慣れてしまい効果が無くなってきます。
また、音量などによる周辺住民への影響を考慮したり、理解を得る必要があります。
忌避剤(スプレー・固形・ジェル)の臭いで寄せ付けない
鳩撃退用の忌避剤には、スプレータイプ・固形タイプ・ジェルタイプがあり、いずれも効果的です。
忌避剤を鳩の生息場所に、直接置いたり・紐で吊るしたり・塗布することで、鳩を寄せ付けません。
鳩にも無害なので法律違反にならず、効果も持続するのでおすすめです。
他にも以下の記事で鳩よけに効果のあるにおいも紹介していますので、参考にしてみてください。
上記の方法は、鳩の生息環境や数などで効果は異なりますが、比較的簡単なので試してみると良いでしょう。
業者に依頼した方が良い対策3つ
個人でも簡単に出来る対策に対し、業者に依頼した方が良い対策を3つ紹介します。
業者に依頼する理由は、広範囲に及ぶ場合や、施工に関する経験と実績によって確実に効果を得られるからです。
また、業者は法律に則って施工をするので、鳩の巣の撤去や対策に関しても安心して任せられます。
対策方法は、鳩を寄せつけず、居づらい環境を作る以下の3つです。
- ネットを張り巡らせて侵入させない
- 剣山(防鳩スパイク)を置いて留まれないようにする
- 糞尿の徹底的な清掃と消毒
ネットを張り巡らせて侵入させない
鳩の侵入を防ぐために、窓やベランダ、屋根などにネットを張り巡らせる方法です。
耐久性のある素材で作られたネットなら、長期間使用できるので鳩の心配が減らせます。
広範囲に及ぶ場合や、落下しないよう取り付け器具などで固定するので、プロの技術が必要です。
メインのバルコニーへは鳩が侵入して来ませんが、小さい方のサービスバルコニーによく鳩が侵入してエアコン室外機の下で暖をとることが多いので困っておりました。害虫駆除専門のトータルクリーンさんに相談したら、鳩ネットを施工したら、侵入防止になるということでお願いすることにしました。鳩ネットを施工後、見事に鳩の侵入防止対策になりましたので、これでようやく安眠することができます。ありがとうございました!…もっと読む
剣山(防鳩スパイク)を置いて留まれないようにする
剣山(防鳩スパイク)とは、設置することで飛来してくる鳩を留まらせないようにする器具です。
剣山を置く場所は、鳩がよく留まる屋根やフェンスの上、窓やベランダの手すりなどが効果的です。
設置の際には安全に注意し、周囲の人やペットなどにケガをさせないように取り付ける必要があります。
ハトがベランダに入ってくるようになって、糞の掃除が毎日続き、洗濯物はベランダに干せないしで、かなりストレスになっていました。オーナーさんに相談すると、ネットは張ってはいけないとのことで行き詰っていました。専門業者さんに相談すると、臨機応変に対応してもらえて、室外機の上の剣山も取り外し可能なようにつけてくれたので、本当に助かりました。おかげさまで鳩は来なくなって、洗濯物もベランダに干せて快適です。有難うございました!!!…もっと読む
糞尿の徹底的な清掃と消毒
鳩の糞をそのまま放っておくと、鳩が住みやすい環境を作り再来にも繋がります。
鳩の糞尿を残さず清掃と消毒をすることは、鳩の巣づくりを防ぐための基本です。
徹底的な掃除と消毒をしてから、防鳩ネットや防鳩スパイクで対策することをおすすめします。
また、被害の場所が高所などで作業が困難な場所の掃除や消毒は迷わずプロに任せましょう。
上記の3つに関しては、作業も大掛かりで費用もかかるため、プロでなければ施工は困難です。
鳩に関する法律の観点も含めて、信頼できる業者に依頼し、複数の方法を組み合わせるのが最も効果的でしょう。
鳩の巣の撤去が法律に触れないか不安ならプロに相談を
鳩は鳥獣保護管理法によって保護されているため、鳩の巣撤去が法律違反となる場合もあります。
鳩の巣の撤去が法律に触れないケースは、巣立った後の巣やヒナも卵もいない状態の場合です。
巣を撤去する場合には、安全第一と完全防備で感染症などに注意して作業しましょう。
鳩の巣を撤去した後も、すぐに対策をしないと、鳩が戻って来る可能性は十分にあります。
今まさに鳩の被害にお悩みで、鳩の巣の撤去が法律に触れないか不安な場合は、専門業者に相談だけでもしてみましょう。
プロの専門業者なら、鳩の巣に関する法律や対策にも詳しく、適切な方法で防止策をアドバイスしてくれます。
ひとりで悩まず、早めに相談してみましょう。