分類方法によっても異なりますがネズミは全世界におおよそ1,300種類いると言われています。今回はその中から日本に棲息している代表的な3種類の家ネズミ(ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ)と、2種類の野ネズミ(アカネズミ、ハタネズミ)について簡潔に特徴をまとめました。
目次
屋内にでてくるネズミの特徴
最初に家の中やその近くに巣を作るネズミの特徴を見てみましょう。店舗や施設ではクマネズミやドブネズミ、ご家庭ではハツカネズミがよく出没します。
ドブネズミ
体長は約20~28cmほど。毛の色は灰褐色、赤褐色、黒色などです。家ネズミの中では最も大型の種類で、頭の大きさに対して耳が小さいという特徴があります。クマネズミに似ていますが、尻尾が体とほぼ同じ長さかやや短ければドブネズミの可能性が高いです。湿った場所を好み、家の床下や庭をはじめ、都市部では公園などに巣穴を掘ります。その他、ビルの地下やマンホール内にぼろきれなどを集めて巣を作ることもあります。
クマネズミ
体長15~25cmほど。毛の色は褐色や灰褐色です。前に倒すと目が隠れるほど耳が大きいのが特徴です。目も大きいことから写真などで見るとかわいい印象のある種類ですが害獣であることには変わりありません。肉球にヒダがあって滑り止めになるため高い場所に登るのが得意で、家では屋根裏などに巣を作ります。ビルの高層階で見かけるのはほぼクマネズミと考えてよいでしょう。近年、薬剤に抵抗力を持つ スーパーラットと呼ばれるネズミが現れていますが、そのほとんどがクマネズミだと言われています。
ハツカネズミ
体長は約5~10cmほど。毛の色は白色の他に灰色、黒色、褐色などいろいろです。家ネズミでは最も小さい種類になります。家の中よりは物置・倉庫など人気の少ない場所にダンボールや新聞紙で巣を作ることが多いのが特徴です。田畑や河原などにも棲息しています。体が小さいためあまり危険を感じないかも知れませんが、不潔で疾病を媒介するという点は他のネズミと同様です。
野外に棲息するネズミの特徴
続いて山や森に棲息する2種類の野ネズミを見てみましょう。ネズミは冬眠しませんが、野ネズミは寒くなると巣ごもりする特徴があります。
アカネズミ
体長は約7~15cmほど。毛の色は橙褐色です。他のネズミが大昔に中国大陸や東南アジアから渡来した種類であるのに対して、アカネズミは日本の固有種です。全国の山林、田畑、などに分布していて、地中に巣穴を掘って棲みます。主食はドングリやクルミ、昆虫など。発達した後ろ足を持ち、エサを探して1日数キロも移動することがあります。北海道のアカネズミは体が一回り大きいのが特徴と言われています。
ハタネズミ
体長は約9~15cmほど。毛の色は茶色または灰色がかった黄赤色です。こちらのネズミも日本の固有の種類ですが、特徴としては本州、九州、佐渡島、能登島と分布が限られている点が挙げられます。山林や河川敷など人家から距離をとって棲むことが多く、巣穴があるのは地表から50cmくらいまでの間です。イネ科やキク科の草が主食ですが、大量発生した場合は根菜類や果樹などを食害することがあります。
まとめ
日本に棲息する主なネズミ、5種類についてまとめました。衛生面の不安もありますので見つけたら早めに駆除しましょう。
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