「畳の上に羽アリがいる……」、「台所のシンクの下にシロアリがいた」
できれば目を背けたい現実。
でも、放っておくわけにもいきませんよね。
本記事では、シロアリを家の中で発見してしまったときの応急処置について解説します。
殺虫剤をかけて早く駆除してしまいたい気持ちはよくわかりますが、ちょっと待って!
1分で読めるので、まずは以下の最初の見出しだけでも目をとおしてください。
目次
シロアリを見つけても応急処置で殺虫剤は使わないで!
シロアリを見つけても、応急処置で殺虫剤は使わないでください。
殺虫剤をかけるとそのシロアリは死にますが、残ったシロアリが家の中で散らばって、後々の駆除が難しくなってしまいます。
シロアリが家の中にいるということは、すでに家のどこかにシロアリが巣を作っている可能性が高いです。
巣の中には数千~数万匹単位のシロアリがいますので、家の中で散らばってしまうと大変なことになります。
「じゃあ、どうすればいいの?シロアリを放置するの?」という疑問については、次に解説します。
まずはシロアリには例え応急処置とはいえ、殺虫剤を使わないということだけ覚えておいてください。
【ちょっと待って!】シロアリの応急処置をする前に写真撮影した?
「それではシロアリの応急処置を」と行きたいところですが「ちょっと待ってください!」
シロアリを取り除く前に撮影をしてください。
日本に生息するシロアリで家屋などに被害を与えるのは、主にヤマトシロアリ、イエシロアリ、そして最近増えている外来種のアメリカカンザイシロアリの3種類です。
特にイエシロアリの被害は激烈なので、見つけたシロアリがイエシロアリだった場合は、早急にプロの業者に駆除を依頼することおすすめします。
また、アメリカカンザイシロアリもプロでも駆除が難しいシロアリです。
いずれにしろ、どのシロアリかを把握するためにもスマホでよいので、応急処置前に撮影をしておきましょう。
平気な人はシロアリを捕まえておくともっと確実です。
3種類のシロアリの見分け方
上記でも解説したとおり、日本で家に被害を及ぼすシロアリは主に3種類です。
種類 | ヤマトシロアリ | イエシロアリ | アメリカカンザイシロアリ |
---|---|---|---|
生息地域 | 北海道北部を除く日本全土 | 関東以西の沿岸部を中心とした温暖な地域 | 東北以南の全国 |
兵アリの体の色 | 薄い褐色 | 乳白色 | 乳白色 |
体長 | 3.5~6mm | 4~6.5mm | 5~8mm |
頭部の形状 | 細長く円筒状 | 丸い形状 | 四角い形状 |
羽アリの色 | 黒褐色 | 茶褐色 | 黒色(頭と背中の一部が赤色) |
羽アリの群飛時期 | 4~5月昼間の明るい時間 | 6~7月夕方から夜の時間 | 6~10月昼間の明るい時間 |
ヤマトシロアリは乾燥に弱く、水分の多い湿った木材などの中に巣を作って生息するため、家の中だと床下、お風呂や洗面所、キッチンなどの湿気が多いところや、水回り周辺で発見されることが多いです。
普段は木材の中にいるため、見かけることはほとんどありませんが、唯一の例外が繁殖時期の羽アリです。
4~5月にかけて昼間の明るい時間帯に羽アリ見かけた場合は、ヤマトシロアリの可能性があります。
イエシロアリはシロアリの中でも、もっとも激しい被害を家に与えることで有名です。
自分で水を運ぶ能力を持っているため、乾燥した建物の柱などでも自分で湿らせて食べてしまいます。
巣はヤマトシロアリと違い、地中に巨大な巣を作って、そこを拠点に家などに被害をもたらします。
最後に紹介するアメリカカンザイシロアリは元々は日本に生息していなかった外来種です。
その名のとおりアメリカの西海岸に生息していたものが輸入家具や木材などを介して日本に上陸したものと思われます。
温暖化の影響もあり近年日本での被害も広がっています。
日本固有のシロアリと違い、小集団で生活をしているため、家のどこにいるのかを特定するのが難しいシロアリです。
湿った木材を好まず、屋内の乾材(かんざい)を好むのが特徴です。
ちなみにアリとシロアリの見分けがつかない人はいないと思いますが、羽がついた状態の羽アリとなると以外と多くの人は見わけがつきません。
そこでアリとシロアリの違いを簡単に説明します。
アリはシロアリと違って、胴体にくびれがあり、4枚ある羽の大きさが違い、後ろ側の羽が小さいのが特徴です。シロアリはアリと逆で、胴体は寸胴でくびれがなく、同じく羽が4枚ありますが、前後で羽の大きさに差がありません。
羽の大きさの違いはわかりやすいので、羽アリを見かけたら羽に注目しましょう。
シロアリを見つけたときの簡単な応急処置3選
シロアリの捕獲もしくは写真撮影が終わったら、いよいよ応急処置です。
とはいえ、大したことではありません。
以下の3つの方法でシロアリを取り除きましょう。
1. ガムテープを使ってシロアリを取り除く
シロアリを素手で触っても平気な人は少ないですよね。
そこで壁や床にいるシロアリは、ガムテープを使って駆除しましょう。
ガムテープならシロアリを触らなくて済みますし、殺虫剤のように他のシロアリが家の中に広がってしまうことも防げます。
シロアリは皮膚呼吸をしていますので、ガムテープが体に貼りつくと死んでしまいます。
貼りつけたらガムテープを丸めて捨てましょう。
2. 掃除機でシロアリを吸う
「ガムテープ越しでもちょっと嫌だ……」そんな人は、掃除機を使って吸引してしまいましょう。
掃除機なら離れた場所からシロアリを吸いこむことができるので、シロアリが苦手な人でもなんとかできるのではないでしょうか?
吸い込んだ後は、パックを取り出して口をふさいで捨てましょう。
3. 水で流す
シロアリを見つけたのが、お風呂場や洗面台などであれば、水で流してしまうのが簡単です。
シロアリは非常に弱い生き物なので水で流すと死んでしまいます。
水道管の中を戻ってくることもありませんので安心してください。
シロアリを応急処置だけで放っておくと余計にお金がかかる
本記事で紹介したのはあくまでシロアリを見つけたときの「応急処置」です。
応急処置で見える範囲内のシロアリを駆除できたとしても、家のどこかにある巣を駆除できるわけではありません。
今回、シロアリを発見できたのは運が良いことですので、応急処置が済んだら本格的な駆除を開始しましょう。
「シロアリを業者に頼むはお金がかかってちょっと……」という方は、「シロアリ駆除は自分でできる?DIYの方法と注意点をプロが解説」の記事を参考にシロアリ駆除のDIYにチャレンジしてみてください。
シロアリを駆除するのは簡単ではありませんが、自分で駆除できれば費用は業者に頼むよりも安く済みます。
一方、シロアリがイエシロアリやアメリカカンザイシロアリだった場合や「自分でシロアリ駆除する自身がない」そういう方は、まずは業者に無料相談することをおすすめします。