yahoo知恵袋にて、このような質問が挙げられていました。
無知な質問でお恥ずかしいんですが・・。
重曹とクエン酸で、二酸化炭素が発生しますか? 4-5年前より、重曹やクエン酸を混ぜた物や或いは単体で、 部屋の汚れ落としや臭い消しに使っています。
この1-2年で、トコジラミ(南京虫)が家に発生しているんですが、 人間の息(二酸化炭素?)に誘われて吸血するらしく、 ふと、もしかしたら重曹とクエン酸が原因で出現したのかと思い始めました。
もしそれが原因なら今後は、重曹とクエン酸の使用をやめようと思っています。
今回は、「重曹とクエン酸を使うとトコジラミが寄ってくる」というウワサが本当なのか考えてみたいと思います。
目次
トコジラミは二酸化炭素に寄ってくる
確かにトコジラミには、二酸化炭素を感知し寄ってくる習性があります。
2009年に発表されたある実験では、二酸化炭素、熱、化学物質(1-octen-3-olおよびl-lactic acid)の3種類で、トコジラミがどの程度誘引されるかが確認されました。
そしてこの実験では、最もトコジラミが反応し誘引されたのは二酸化炭素という結果となったのです。
重曹とクエン酸を混ぜると二酸化炭素が発生する
また、重曹とクエン酸を混ぜると二酸化炭素が発生します。その際の反応を表す化学式は次のようになっています。
HOOCC(OH)(CH2COOH)2 + 3NaHCO3 → C3H4(OH)(COONa)3 + 3H2CO3 クエン酸(HOOCC(OH)(CH2COOH)2)と重曹(NaHCO3)が化学反応を起こし、クエン酸ナトリウムと炭酸が発生します。しかし、発生する炭酸は化学的に不安定なため、すぐに水(H2O)と二酸化炭素(CO2)に分解されます。
コーラや炭酸水から気泡が出ていますが、あれは分解された二酸化炭素が排出されているのです。
トコジラミが誘引される可能性はあるが大きな心配はいらない
南京虫はCO2の発生を感知し、誘引されます。また重曹とクエン酸を混ぜると CO2が発生します。このことから、家で重曹とクエン酸を混ぜると南京虫が寄ってくる可能性があります。実際に、CO2を発生させてトコジラミをとらえるトラップも存在します。
ですが実際のところ、南京虫を屋外から呼び寄せるほどの悪影響はなさそうです。
南京虫は夜行性です。明るいところを避けて移動します。重曹とクエン酸を混ぜるような作業は日中に行うと考えられますので、CO2が発生しているからといって、明るい屋外から南京虫が集まるようなことはあまり考えられません。
それよりも家中をこまめに掃除し、害虫や害獣が発生しにくい状態を維持する方が重要だと考えられます。
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