「朝起きたらかゆみで皮膚をかきむしった後がある」、「激しいかゆみで夜中に起きたら身体に赤い斑点が…」そんなとき、最初に思い浮かぶのはダニですか?
でも、夜にあなたの身体を刺しているのはダニではなく、トコジラミ(南京虫)の可能性もあります。
トコジラミとダニは似たような悪さをするので、違いを知らないと区別しづらいですよね。
本記事では、紛らわしいトコジラミとダニの違いをプロの専門業者がわかりやすく解説します。
記事を読むと、トコジラミの被害か、ダニの被害かがわかるので、正しい対処法を選べます。
記事内には「刺された箇所でわかる家の中の害虫チェックシート」が無料でダウンロードできるPDFファイルも添付していますので、ぜひ最後まで読み進めてください。
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目次
トコジラミとダニの違い① | 生物として特徴
はじめにトコジラミとダニの違いを、生物としての特徴から見ていきましょう。
生物学上の違い
トコジラミはカメムシの仲間で6本足の昆虫です。
吸血性の昆虫で別名、南京虫としても知られています。
一方、ダニは昆虫ではなく、クモやサソリなどの節足動物の仲間です。
家の中にいて人を刺すのはイエダニとツメダニです。
大きさの違い
トコジラミはダニと比べると大きくて、成虫になると体長5~8mmになるので完全に目視できます。ダニの場合、体長は大きくても1mm程度のため、よっぽど目を凝らさないと見えません。
その他の特徴と違い
【トコジラミ】
トコジラミは1970年代に日本ではほとんど撲滅したのですが、近年その数がまた増えてきています。
日本人の海外への渡航、海外からの観光客の来日、共に増加しているのが原因と言われています。近年、ピレスロイド系の殺虫剤が効かないスーパートコジラミも登場して多くの人を悩ませています。
トコジラミが家に入り込む原因は、旅行や出張などの宿泊先から家に持ち帰るのがほとんどです。家の中に入り込むと、主に人が寝る場所付近に潜みます。
【ダニ】
ダニは1年中活動をしていますが、湿気を好むため特に梅雨の時期になると活発になります。
その中でも、吸血するイエダニはネズミに寄生するため、宿主のネズミが死んだり、ネズミが大量発生したりするとイエダニも増えます。
ツメダニは他のダニなどを捕食するため、梅雨時期に他のダニが増えるのと同時にツメダニも増殖します。ツメダニは吸血しませんが稀に人を刺すことがあります。
ダニは、布団、枕、マットレスなどに好んで生息しています。
それらの場所は人の汗と体温によりダニが好む高温多湿な環境で、かつエサとなる皮脂やアカなどもあるからです。
トコジラミとダニの違い② | 刺されたときの症状と対処法
トコジラミに刺されても、ダニに刺されてもかゆみは感じますが、症状に違いがあります。
トコジラミに刺されたときの症状と対処法
トコジラミに刺されたときのかゆみはアレルギー症状によるものです。
従って、かゆみの度合いは個人差が相当あります。
初めて刺された人の中には全くかゆみを感じない人もいるほどです。
ただし、アレルギー症状が出た場合は激しいかゆみをともない、その症状は通常1~2週間程度持続します。
トコジラミに刺された場合、刺された箇所に抗ヒスタミンやステロイド剤配合の薬を塗るのが効果的です。薬局で市販されていますので、薬剤師に相談して購入しましょう。
ダニに刺されたときの症状と対処法
ダニ刺されの炎症は非常に強く、かゆみも激しいため強いステロイド剤を配合した軟膏を塗るのが一般的です。かゆみや痛みが酷い場合、患部の腫れが広範囲に渡る場合は医療機関を受診してください。
トコジラミとダニの違い③ | 刺す場所
トコジラミとダニの違いを見分けるには、刺された場所を見るのが1番わかりやすいかもしれません。
トコジラミとダニの刺す場所は明確に違うからです。
以下に解説します。
トコジラミは肌が露出したところ刺す
トコジラミは肌が露出したところを刺します。そのため半袖や半ズボンを履いている時は二の腕や太ももなどを刺されますが、長袖や長ズボン履いている時はそれらの箇所は刺されません。
またトコジラミは明るいところを嫌うので、刺されるのは主に夜の就寝中が多いです。
朝起きたときに、肌を露出したところが刺されていたらトコジラミを疑いましょう。
ダニは身体の柔らかいところを刺す
ダニは(特にイエダニ)トコジラミと違い、肌の露出の有無は関係なく、肘や膝の内側、脇の下やお腹など体の柔らかい部分を刺すのが特徴です。
極端な話、服の中を刺されたらダニ、服の外、肌が露出しているところを刺されたらトコジラミと目星をつけることができます。
トコジラミとダニの違い④ |予防法
トコジラミとダニでは予防法が違います。
トコジラミは家に持ち込まないことがほぼ全てですが、ダニの場合は家の中の環境対策で予防することが可能です。
詳しくは以下に解説します。
トコジラミの予防法
トコジラミは外から家の中に持ち込むことで発生します。従って部屋をキレイに掃除していても、衛生的に保っていても、外から入ってくると問答無用で増殖して被害をもたらします。
トコジラミの被害を予防するには、持ち込まないことを徹底する以外ありません。
特に海外に行ったときや、国内でも外で宿泊した際は、泊まる部屋のチェックを徹底して、部屋を出るときも荷物や服にトコジラミが付着していないか確認しましょう。
面倒だと思いますが、帰宅後も玄関の外で服を払うなどの対策をしっかりと行うことが1番の対策です。
繰り返しますが、宿泊先が高級ホテルだろうが、安宿だろうが関係ありません。トコジラミは衛生的にしていれば発生しないというのは誤解です。
「外から家に持ち込まない」これを徹底しましょう。
ダニの予防法
ダニの予防は家の中での対策が主になります。
ツメダニは畳から、イエダニはねずみから発生して家の中に入り込みます。
入り込んだダニが増える条件は3つ。
- 高い湿度
- 高い温度
- エサ
この3つの条件が全て揃うのが寝具。
寝具は汗による湿気、体温による温度、皮脂やアカなどのエサと3つの条件が揃うのでダニにとっては天国のような環境なのです。
従ってダニを予防するには3つの条件を取り除く必要があります。
布団を干すことと、部屋の換気、そしてシーツや枕カバーなどを定期的に洗うことで、湿気とエサというダニが好む2つの条件は排除できますね。
洗うことが出来ないマットや枕なども外で干すか、面倒な場合は掃除機でダニとほこりなどを吸い込みましょう。
トコジラミとダニの違い⑤ | 駆除方法
トコジラミとダニは駆除方法も違います。
どちらもとてもやっかいな害虫ですが、トコジラミの方が駆除は難しいかもしれません。
スーパートコジラミというピレスロイド系の殺虫剤に耐性があるトコジラミが現れたためです。
トコジラミの駆除方法
トコジラミを駆除するには大きく分けて3つの駆除方法があります。
- トコジラミ用の殺虫剤
- 掃除機やガムテープで捕獲
- 高温処理
高温処理は熱乾燥車を使うので、プロの業者に依頼しないといけないので、自分で駆除する場合は実質2つの方法です。
トコジラミに効果のある有効成分が入ったトコジラミ用の殺虫剤を使用することと、直接掃除機やガムテープなどで駆除することで、トコジラミを駆除することができます。
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ただし、トコジラミは繁殖力が旺盛で、かつスキマに隠れているので完全駆除するのは、なかなか難しいでしょう。
「根気よく対策をすることができない人」や「1秒たりともトコジラミと一緒の部屋にいたくない!」という人は、プロの業者に依頼してすぐに駆除してもらうのがおすすめです。
ダニの駆除方法
ダニを駆除するにも3つの方法を併用します。
- 熱と乾燥
- ダニ退治用燻煙剤
- 掃除
まずはダニの温床となる布団、マットレスやカーペットなどを熱と乾燥により、ダニを死滅させます。
具体的には、布団などはコインランドリーなどの高温乾燥機にかけること、マットレスやカーペットなどクリーニングに出すのが難しいものは外で天日干しをしてください。
次にダニ退治用の燻煙剤を使用し、最後に残ったダニの死骸などを掃除して完了です。
ただし、ダニの卵には殺虫剤は効かないので、この作業を2週間後くらいに改めて実施する必要があります。
基本的には上記の方法でダニは駆除できますが、徹底的に駆除したい場合は、やはりプロの業者に頼むのが良いでしょう。
「アレルギー症状がある」、「子供やペットがいる」などの人は、自分で対策をするよりはプロにお願いした方が安心ですからね。
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トコジラミとダニの違いまとめ
本記事では勘違いされやすいトコジラミとダニの違いについて解説してきました。
最後に両者の違いを簡単に表にしています。
トコジラミ | ダニ | |
---|---|---|
生物学上の違い | 昆虫 | 節足動物 |
大きさ | 5~8mm | 0.1~1mm |
家出の発生原因 | 外部からの持ち込み | 畳やネズミなど |
刺されたときの症状 | アレルギー反応によるかゆみや腫れ | 炎症、腫れや激しいかゆみ |
予防法 | 家に持ち込まない | 湿気、温度、エサ対策 |
駆除方法 | 殺虫剤と捕獲 | 高温乾燥対策と燻煙剤 |
「刺された箇所でわかる家の中の害虫チェックシート」で害虫が特定できますので、ぜひご活用ください。
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トコジラミかダニの被害かわからない方は、表を参考にしてみてください。
いずれの被害も嫌なものですが、どちらによる被害かわかることで、対策も変わってきます。
表を使って調べてもわからないという人は、専門家に相談してみるのもいいかもしれませんね。
電話やメールでの相談は無料です。