- 大阪市の住宅事情にあったツバメの巣の対策方法
- ツバメの巣の撤去の仕方
- ツバメに巣を作らせない対策
毎年春から初夏にかけてツバメが巣作りしたり、雛を育てる様子が話題になりますね。
しかし、自宅にツバメが巣を作った場合、何らかの対策が必要です。
特に鳥が苦手で、ツバメの巣を撤去したいと考えているなら、早急に対処しましょう。
この記事は、ツバメの巣を撤去すべきかどうか迷っている、大阪市内など住宅や店舗が密集している地域の方に向けて書いています。
それぞれの住宅事情にあった対策を解説していますので、自然と共存しながら快適な住環境を目指しましょう。
目次
ツバメの巣撤去について最も重要なこと
大前提として、ツバメの巣の中に卵や雛がいたら、それは撤去できません。
ツバメは鳥獣保護法で守られており、空いている巣しか撤去できないのです。
自身の生活に支障があっても、許可なく雛や卵を処分すると罰せられます。
なので、ツバメが巣を作り始めたら、産卵する前に撤去するか判断する必要があります。
ツバメの巣を撤去すべき、でも出来ないホントの理由
「ツバメの巣を撤去したいけどできない…」そんな方は多いのではないでしょうか?
ツバメの巣を放置しておくと様々な問題がおきます。
以下にツバメの巣を撤去すべき理由と、撤去するときの障害について解説します。
ツバメの巣を撤去すべき理由
ツバメは、人に対して直接的な害もなく、見るだけなら親近感も湧きます。
しかし、自宅や会社などに巣を作られると、様々な問題を起こしかねません。
大阪市内は飲食店も多いので、公衆衛生を考慮する必要もあります。
ツバメの巣を、撤去したい理由を列挙してみました。
糞が落ちて汚れる、悪臭を放つ
ツバメの巣を撤去すべき最大の理由は、この点ではないでしょうか?
人通りが多い通路や玄関に巣がある場合は、糞受けを設置しても安心できません。
飲食店の入口の場合、衛生状態や臭いを気にされるお客様は、入店をためらうでしょう。
ツバメの鳴き声がうるさい
ツバメの卵が、孵化して雛鳥になると鳴き始めます。
その鳴き声で、近隣から苦情が来ることもあるでしょう。
雛が巣立つまでは、3週間ほどですが、トラブルは避けたいですね。
天敵が巣を狙ってくるので怖い
ツバメの雛は、空を飛べないため、蛇やカラスに襲われやすいです。
蛇が生息する地域では、雛を狙って忍び込んでくる事例が、多く報告されています。
大阪市のような都会では、蛇は見かけませんが、カラスが飛んでくることもあります。
糞の中に病原菌がいないか心配
乾燥したツバメの糞から、感染症にかかることもあります。
免疫力の弱い小さな子供がいる家庭では、特に注意が必要です。
また、ツバメの巣にはダニやノミがいる場合も多く、人間が噛まれる可能性もあります。
ツバメの巣を撤去できない理由
ツバメは、大阪市の街中でも巣を作ることがあり、その様子を見ている人は多くいます。
なので、被害が予想されても、心情的な理由で撤去できない場合も多いです。
心当たりがありそうな理由を挙げてみました。
巣を撤去するという罪悪感
日本においてツバメは、野球チームもあるくらい、人気の高い鳥の一種です。
そんなツバメが、毎日必死に枯草などを運んでくる様子を見ると、健気に見えてきます。
その巣を壊すのは気の毒な気持ちになりますね。
近隣の住民や子どもへの配慮
近隣の住民や子どもが、ツバメが来るのを楽しみにしていると、撤去しにくくなります。
ツバメが見られるのは短期間なので、特に子どもは、興味深く様子を観察するでしょう。
大阪市でも下町のような地域では、ツバメに好意的な大人もいますので、気をつかいます。
巣を撤去すると幸運が逃げそうで不安
ツバメが巣を作るのは、幸運や繁栄の象徴など、縁起が良いとされています。
なので、巣を撤去するとバチが当たるのでは?という心境になりがちです。
商売人気質の人が多い大阪市では、かんたんに撤去には踏みきれないかもしれません。
他にも理由はあると思いますが、自身の生活に支障が出ると感じたら、素早く対処すべきです。
ツバメが巣を作り始めた段階で撤去すれば、近隣に対する配慮も、心情的な負担も少なくて済みます。
ツバメの巣を撤去したい時はどうする?大阪市の住宅事情に合わせて解説
大阪市内は、一戸建て・マンション・店舗など、様々な建物がひしめき合っています。
しかし、近隣同士の交流は少なく、互いに相談しにくい状況も多いと思います。
なので、ツバメの巣の撤去や対策については、個人が判断してよいのか迷うところでしょう。
ここからは、各々の住宅事情にあった対策を解説します。
持ち家一戸建て
持ち家一戸建ての場合、ツバメの巣の撤去については自身の判断になります。
近隣との距離が近い場合の配慮は必要ですが、ツバメを飼っている訳ではないので、基本的には隣人からの苦情に対応する必要はありません。
ただし、餌をあげたり捕まえたりするのは、鳥獣保護法で禁止されてるので、注意が必要です。
賃貸一戸建て
賃貸一戸建ての場合、ツバメの巣の撤去は、大家さんや管理会社への相談が必要です。
ツバメの巣が、建物や周囲の環境に問題を起こす可能性がある場合、早めに適切な対応をしてもらいましょう。
さらに、ツバメの巣による壁や床の汚損は、退去の際に回復義務が発生しないか確認しておくことも重要です。
分譲マンション・集合住宅
分譲のマンションや集合住宅で、共有の部分や施設にツバメの巣を見つけたら、管理組合や管理会社に報告しましょう。
ベランダは共有部分の場合がほとんどですので、巣を見つけたら自身で判断せず、早めに報告するべきです。
自身の専有部分であっても、多くの人が暮らす場所ですので、十分な意見交換をしてから、対応を決めましょう。
賃貸集合住宅・社宅・寮
賃貸の集合住宅や社宅・寮では、ツバメの巣の対応は管理組織や企業の方針に従うしかありません。
しかし、ツバメの巣により安全や衛生などの問題がある場合は、早めに報告して適切な対応を依頼すべきです。
賃貸の契約内容、社宅・寮の規則やガイドラインに従って円滑な意思疎通を図り、問題を解決しましょう。
賃貸物件の大家さんや管理会社
建物を所有する大家さんや管理会社は、入居者からツバメの巣に関する連絡があったら、迅速に対応する必要があります。
「撤去して欲しいからすぐ連絡したのに、対応が遅いから産卵して撤去できなくなった。」となると不信感を持たれます。
大阪市では、飲食店やスーパー・小売店も多いので、お客様が多く通る場所にツバメが巣を作っている場合、素早い対処が必要です。
すぐに現地を確認できない場合、業者に連絡して対応を依頼しましょう。
ツバメの巣は自分で撤去できる?必要な道具と注意点
ツバメが巣立った後に、巣を撤去する場合、下記のようなアイテムが必要です。
各アイテムの使い方と、手順を解説していきます。
- マスク
- メガネ・ゴーグル
- 使い捨て手袋
- 殺虫剤
- 大きめのゴミ袋
- 洗剤、洗浄水
- 洗浄ブラシ
- 消臭剤
- 脚立
ツバメの巣を撤去するときの注意点と手順⓵ | マスク・メガネ・使い捨て手袋で完全防備
ツバメの巣には、病原菌やダニ・ノミが潜んでいる場合があるので、マスクをして長袖長ズボンで作業に臨んでください。
メガネよりも、ゴーグルで作業する方がより安全です。
手袋は布製ではなく、浸透させないニトリル手袋を使いましょう。
ツバメの巣を撤去するときの注意点と手順⓶ |殺虫剤を巣の中と周囲に撒く
はじめに殺虫剤を使って巣の中のダニ・ノミなどを殺虫します。
殺虫剤は、ゴキブリ・ダニ・トコジラミ用のピレスロイド系の薬剤を使用しましょう。
ホームセンターやドラッグストアで売ってますが、分からなければ、お店できいてください。
ツバメの巣を撤去するときの注意点と手順➂ |巣をゴミ袋に回収して、洗剤とブラシで洗浄
殺虫したら、巣を手で砕いてゴミ袋に入れ、すぐに袋を閉じます。
ツバメの巣は、燃えるゴミで出しても問題ありません。
巣の跡や糞で汚れた地面に、水と洗剤をかけてブラシでこすって洗浄しましょう。
ツバメの巣を撤去するときの注意点と手順④ |消臭剤で消臭して完了
巣の撤去が終わったら、巣の跡や糞が落ちていた部分に消臭剤をかけて悪臭を消します。
気にならないのであれば、特に消臭する必要はありません。
ツバメの巣を撤去するときの注意点と手順⑤ |脚立の使用は安全に
ツバメは高い位置に巣を作るので、脚立なども必要になってきます。
脚立を使う場合はひとりで作業せず、誰か支えてもらい、事故を防止しましょう。
巣が高い位置にあって作業が不安な場合には、プロに依頼する方が安全です。
ツバメに巣を作らせない事前対策5選
巣を撤去したら、次は巣を作らせない対策をします。
ツバメは、毎年同じ場所に来て巣を作る習性があります。
次の5つの中で、自身の住宅事情に合った、可能な対策をしておきましょう。
管理会社、管理組織のある場合は、状況を報告して対応を検討してもらって下さい。
- 目の細かいネットを張る
- シールなどを貼って壁面をツルツルにする
- CDやビニール紐などを吊るす
- カラスや蛇など天敵のおもちゃをぶら下げる
- 害鳥忌避剤を撒く
ツバメに巣を作らせない事前の対策方法5選① | 目の細かいネットを張る
目の細かいネットを張って、ツバメが入って来れないようにします。
ツバメが通れないように、網目が2センチ未満のネットを使いましょう。
ツバメに巣を作らせない事前の対策方法5選② | シールなどを貼って壁面をツルツルにする
ツバメの巣は、主に泥と枯草で出来ているので、壁がツルツルだと作りにくくなります。
ガムテープやアルミホイル、カッティングシートなどを壁に貼り付けると効果的です。
ツバメに巣を作らせない事前の対策方法5選③ | CDやビニール紐などを吊るす
ツバメは、ヒラヒラした物体を嫌う傾向にあります。
CDやビニール紐が、風で揺れることでツバメの飛来を妨げます。
ツバメに巣を作らせない事前の対策方法5選④ | カラスや蛇など天敵のおもちゃをぶら下げる
ツバメの天敵であるカラスや蛇のおもちゃも効果があります。
カラスについては、黒いビニール袋でそれらしく手作りしても良いでしょう。
ツバメに巣を作らせない事前の対策方法5選⑤ | 害鳥忌避剤を撒く
ツバメの巣作りを見かけたら、巣の周囲に忌避スプレーを吹き付けましょう。
効果の切れるタイミングで定期的に撒けば、ツバメは寄って来なくなります。
大阪市内におけるツバメの巣に関するまとめ
ツバメの巣について、大阪市内のような過密で複雑な住宅事情の場合、対応に迷うと思います。
しかし、法律や住まいの状況に合った対応対策を知ることで、適切な処置がスムーズにできます。
おさらいすると、以下のとおりです。
- ツバメの巣に卵や雛がいたら撤去できません
- 餌をあげて面倒をみたり、カゴに入れて飼ってはダメです
- 住まいの状況を知っていれば、ツバメの巣の対応手順をまちがえません
- 巣を撤去する場合には、安全対策を万全にしましょう
- ツバメに飛来させない、巣を作らせない対策をしておくと安心です
大阪市内は近隣との距離が近いため、ツバメの巣への対応を即断し、実行しないといけません。
しかし、自身の生活に何ら支障のない場合は、巣立つまで温かく見守ってあげましょう。
ツバメの巣について、誰にも相談できず判断に困ったら、プロの業者に電話をしてみましょう。