「家の軒下にスズメバチの巣らしきものができてしまった…」
そんな時、不安や「自分でなんとかできるのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、スズメバチの巣はたとえ小さくても非常に危険で、毎年国内で20人前後がスズメバチに刺されて命を落としています。絶対に安易な自己駆除はやめてください。
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まずはスズメバチの巣を見分けよう
日本国内には4,000種類以上の蜂が生息していると言われていますが、人を指す可能性があり、かつ家屋に巣を作る蜂の種類は主に3種類です。
- スズメバチ
- アシナガバチ
- ミツバチ
特に危険なのがスズメバチ。
3種類の蜂の巣の特徴を解説するので、まずはそれぞれの巣の特徴を把握しておきましょう。
1.スズメバチの巣の特徴
スズメバチの巣は、初期の頃は徳利を逆さまにしたような形で、巣への入口が下についています。
以下に解説する他の蜂の巣と違って、入口は一つだけというのも大きな特徴です。
6月半ばを過ぎて働きバチが巣作りをするようになると急激に大きくなり、丸い形に変わっていき、大きなものだと直径1メートルくらいのボール状になります。
マーブル模様の巣はとても綺麗で、愛好家の間では観賞用として高値で取引されています。
家の軒下、ベランダなどの他、屋根裏、床下やウッドデッキの奥など狭い空間にも巣を作ってしまうのがやっかいです。
2.アシナガバチの巣の特徴
アシナガバチの巣はシャワーヘッド、レンコンを切った状態や蓮の蓮台とかに形状が似ています。
穴が外に露出していて、白い幼虫が外からも見える状態です。
巣はそれほど大きくならず、最大でも20センチ程度で完成形です。
巣の壁が紙のように薄いため、柔らかく、重量もありません。
白もしくは茶色っぽい色をしていて、雨や風を避けられる家の軒下、テラスや庭木にアシナガバチは巣を作ります。
3.ミツバチの巣の特徴
テレビで観たことのある人も多いと思いますが、ミツバチの巣は平らな板状です。
一つの巣に最大で6万匹のミツバチの群れがいるため横幅は1メートルになることもあり、それが何層にも並びます。
ミツバチは外敵から巣を守るために狭い場所に巣を作る傾向があり、床下や屋根裏の他、庭木の穴や植え込みなどにも巣を作ります。
ミツバチは花からとった蜜を巣に保管するので、大きくなった巣にはたくさんの蜜が貯蔵されているのが特徴です。
市役所がスズメバチの巣を駆除してくれるってホント?
スズメバチの巣を見つけたら、まずは住んでいる自治体に相談してみてください。
「えっ!?自治体?」、「スズメバチと関係あるの?」と思われましたか?
スズメバチの巣はとても危険なため、自治体によっては無料で駆除してくれるところがあります。
無料駆除はやっていなくても、相談に乗ってくれたり、防護服を貸してくれたり、あるいは優良業者を紹介してくれる自治体もあるので、まずは相談してみましょう。
ただ無料で駆除をしてくれていた自治体も、最近は予算の関係で無料駆除をやめるところが多くなってきているので、過度に期待せず、まずは気軽にアドバイスをもらう程度で連絡をしてみてください。
スズメバチの巣の駆除料金ってどのくらい?
スズメバチの巣の駆除料金の相場は20,000円~50,000円です。
スズメバチの巣の駆除は、危険性の低いアシナガバチやミツバチよりも高くなるのが一般的です。
また巣の場所、大きさによっても料金が異なるため、実際には現場を見てもらってから正式な料金が出ます。
特に巣が高所にある、ウッドデッキや床下の奥にあるとか、巣のサイズが50㎝くらいなど、危険が増す場合は追加で料金がかかります。
業者に依頼する場合は、まず電話で巣の状況を聴取されるので、大まかな説明ができるようにしておくとスムーズに料金の概算が得られるはずです。
スズメバチの巣を駆除する方法 |スズメバチの巣は放置も自己駆除もNG
スズメバチの巣は、放置すると急激に大きくなり、秋には直径60cmを超えることも珍しくありません。巣が大きくなるほど蜂の数も増え、攻撃性も高まります。
また、スズメバチは巣を守るために集団で襲いかかり、刺されると強い痛みや腫れだけでなく、アナフィラキシーショックによる死亡リスクもあります。
たとえ巣が10cm程度の小さなものでも、女王蜂がいるだけで非常に危険です。巣を刺激すると執拗に追いかけてきたり、集団攻撃を受ける恐れがあります。
スズメバチの巣を自分で駆除しようとすると…
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強い毒性と集団攻撃:スズメバチは非常に強い毒を持ち、集団で襲ってくるため、複数回刺された場合は命に関わることも。
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追跡距離が長い:30m以上追いかけてくることもあり、一度襲われると逃げ切るのは困難です。
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素人の装備では不十分:専門家でさえ命がけで駆除を行うほど危険です。
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死亡リスク:国内では毎年20人前後がスズメバチに刺されて死亡しています。
まとめ:小さな巣でも絶対に自分で駆除しないで
スズメバチは、巣の大きさや時期に関係なく非常に危険です。
「小さいから」「まだ女王蜂しかいないから」と安易に考えず、必ずプロや自治体に相談してください。自分や家族、ご近所の安全のためにも、決して自己判断で駆除しないようにしてくださいね。
スズメバチは土の中にも巣を作る