- そもそもイタチが庭にくる理由は?
- なぜ庭にくるイタチを放置してはいけないのか?
- 庭にくるイタチの対策
イタチはその可愛い見た目とは裏腹に非常に凶暴な性格の動物です。
体もそれほど大きくはないので、油断しがちですが、ペットを飼っている人は特に注意が必要です。
なぜならイタチは猫やイヌ、あるいは池で飼っている鯉や家畜などを襲うこともあるから。
本記事では、庭でイタチを見かけた人に向けた記事です。
「なぜ庭にくるイタチを放置してはいけないのか」や、その対策などについて、プロが解説します。
「気づいたら家の屋根裏や床下に住みついていた!」とならないためにも、ぜひ本記事を読んでください。
目次
イタチが庭にくる理由は?
イタチが庭にくる理由は様々ですが、代表的なものとして以下の4つがあげられます。
- 食料となるものがある
- 天敵を避けられる
- 土がやわらかく掘りやすい
- 屋根裏や床下に引っ越ししたい
また、直接的な要因ではありませんが、特に都市部では、イタチが住んでいた自然環境が失われているのも大きな理由の1つです。
ここでは、直接的な要因のみ、もう少し詳しく解説します。
イタチが庭にくる理由① | 食料となるものがある
イタチは雑食です。
そのため人が住んでいる庭は、イタチにとって厳しい自然界と違い、食べるのに困らない天国のような場所なのです。
家庭菜園の野菜や果物、そこに集まる小動物など。
他にも家畜や池の鯉など、イタチにとっては恰好のエサです。
生ごみの袋なども狙われます。
イタチが庭にくる理由② | 天敵を避けられる
イタチの天敵は鷲や鷹、フクロウなどの猛禽類です。
他にもキツネや野良猫などもイタチにとっては恐ろしい存在と言えるでしょう。
上記のようなイタチの天敵のうち、野良猫以外は基本的には人を避けて、人里を離れたところに生息しています。
そういったイタチにとっての天敵がほとんど現れない比較的安全な場所が家の庭なのです。
イタチが庭にくる理由➂ | 土がやわらかく掘りやすい
庭に植物を植えてあったり、土を耕している場合、土がやわらかくイタチにとっては穴を掘りやすく快適な環境です。
イタチは本来、土に穴を掘って、その場所を巣にすることが多いからです。
イタチも固い土の地面よりも、柔らかい土の地面の方が好きなようですね。
芝生などを植えている地面も、イタチにとっては比較的柔らかくて地面が掘りやすいのでしょう。
イタチが庭にくる理由④ | 屋根裏や床下に引っ越ししたい
イタチにとって家の屋根裏や床下は非常に快適な住まいです。
特に繁殖期や子育て期のイタチには最適な場所です。
屋根裏や床下は、イタチにとって静かで暗く、また雨風も避けられる暖かい場所なので、安全に繁殖・子育てをしたいイタチのニーズに合致しています。
食料が近くにあるのもポイントアップになるでしょう。
なぜ庭にくるイタチを放置してはいけないのか?
イタチは見た目がかわいいので、庭で見かけても放っておく人が多いです。
そして当たり前かもしれませんが、多くの人が実質的な被害が出るまではイタチを放置します。
しかし、庭に頻繁にイタチを見かける場合、放置すると様々な被害が出てしまいます。
例えば以下のような被害が多いので注意が必要です。
- 家に住みつく前兆
- 家庭菜園を荒らされる
- ペットや家畜に害をなす
もう少し詳しく庭にイタチが出たときの被害を見てみましょう。
庭にくるイタチを放置してはいけない理由① | 家に住みつく前兆
庭でイタチを見かけたら、家の屋根裏や床下にイタチが住みつく前兆かもしれません。
住みつかれてしまってからでは、イタチを駆除するのは大変でコストもかかるので、油断せずに早め早めの対処をしましょう。
庭にくるイタチを放置してはいけない理由② | 家庭菜園を荒らされる
もし庭で家庭菜園をやられている場合、イタチにより育てている野菜や果物が被害に遭う可能性が高いです。
イタチは雑食性で野菜や果物も食害にあいます。
例えばきゅうり、トマト、スイカやメロンなどの実がなる夏野菜や果物はもちろん、サツマイモや大根などの根菜類も掘り返してかじられてしまいます。
せっかく育てた野菜や果物が被害に遭うとやる気も失せてしまうし、悲しいですよね。
庭にくるイタチを放置してはいけない理由➂ | ペットや家畜に害をなす
野菜や果物だけでなく、ペットや家畜などもイタチの被害に遭う可能性があります。
最近では小屋で飼っている鶏や池の鯉などがイタチの被害に遭うケースが多発しています。
お腹を空かせたイタチは本当になんでも食べようとするのです。
小さいからと言ってイタチを放置して大事なペットや家畜が被害に遭わないようにしましょう。
庭にくるイタチへの対策
イタチを放置すると様々な被害が発生しますが、それではどのように対策をしたらよいのでしょうか?
1番簡単な方法はプロの業者に相談することです。
しかし、業者に依頼するとある程度の費用が発生します。
業者に依頼する前に「自分でできることはしたい」 と思いますよね。
そこで、まずは自分で出来る対策を5つ紹介します。
- 食害されるものを放置しない
- 電気柵や網などで囲う
- 忌避剤やセンサー機器を設置する
- 屋根裏や床下をチェックする
- 個別対応をする
庭にくるイタチへの対策① | 食害されるものを放置しない
まずは、イタチを引き寄せるような生ごみの袋などを外に放置しないこと。
上記でも解説したとおり、イタチは雑食性のため、生ごみが庭などに放置されていた場合、袋をこじ開けて中のものを食べます。
臭いにも敏感なため、袋をしっかりと縛っているつもりでも嗅ぎつけて寄ってきてしまいます。
どうしても家の外に生ごみを置かなくてはいけない場合は蓋のある箱などに入れて開けられないようにしておきましょう。
ただし、家庭菜園などやっている場合は、この対策だけではもちろん難しいです。
庭にくるイタチへの対策② | 電気柵や網などで囲う
家庭菜園で野菜や果物を育てている場合、ちょっと面倒ですが電気柵の設置を検討しましょう。
電気柵はプロの農家も実践する効果的な害獣対処法です。
ただし、電気代がかかる、設置が面倒、景観が悪くなるなどのデメリットがありますので家庭菜園レベルで設置するかは考えものです。
単なる柵や網でも一定の効果がありますので、合わせて検討してみてください。
池の鯉などに関しては水の上に網を設置することで、鯉をイタチから守ることができます。
庭にくるイタチへの対策➂ | 忌避剤やセンサー機器を設置する
イタチが嫌がる臭いを発する忌避剤や、音や光で威嚇するセンサー機器もイタチの通り道や狙われそうな場所に設置することで一定の効果を発揮します。
他の対策と組み合わせることで、その効果は高まりますので、ぜひ試してみてください。
庭にくるイタチへの対策④ | 屋根裏や床下をチェックする
庭でイタチを見かけた場合、既に家の中にイタチが巣を作っている可能性があります。
イタチが棲みつく可能性が高いのは屋根裏や床下です。
屋根裏は住んでいると音で気づく可能性がありますが、床下の場合は気づかないケースも多くあります。
面倒でも1回チェックすることをおすすめします。
イタチが住みついている痕跡などを、もし見つけた場合は以下の記事を参考に対処してみてください。
自分でチェックしたり駆除するのが面倒な場合は、プロの業者に相談しましょう。
庭にくるイタチへの対策⑤ | 個別対応をする
イタチが庭にくる理由は様々です。
そのため、どんな庭にも効果がある対策というものはありません。
それぞれの事情に合わせた対応が必要になるというのが実情です。
例えばですが、庭で鯉を飼っている場合、上記で解説した網による対策が効果的ですが、中には「獅子脅しを設置したところイタチが来なくなった」というケースもあります。
他にも、「猫を飼うようになったらイタチが消えた」とか、残念ながら「家庭菜園をやめたらイタチを見なくなった」などというケースも。
それぞれの庭や家の環境に応じた対応を個別に検討する必要があるんですね。
なかなか難しい場合もありますが、自分の家の庭をよく観察してイタチがくる原因をぜひ見つけてみつけて個別の対応も検討してみてください。
原因が見つからない場合は、プロに相談しましょう。
庭にくるイタチを追い払うことに失敗した場合
上記で紹介した対策を実施してもイタチを追い払うことができない場合は、プロの業者に相談することをおすすめします。
プロが持っている知識や専用の道具類は素人とは比べ物になりません。
考え方ですが、あらゆる方法を試して「やっぱりダメだった」となると、それまでにかけた時間やコストが無駄になりますので、素直に最初からプロに頼むのが良いと考える人もいるでしょう。
それほどイタチを駆除するのは厄介です。
自分がどの程度までイタチを駆除するのに時間と費用をかけたいか、ぜひしっかりと考えてから対応してください。