今日は、「ネズミがいたら病気に注意!」の続きとして、ネズミの体液や糞尿に含まれる菌・物質によって発症する病気3つと、ネズミに寄生しているダニやノミから感染する病気を2つ紹介します。まだ前回の記事を読んでいない方は、ぜひ合わせてご確認ください。
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目次
ネズミが原因で起こる病気6:腎症候性出血熱
腎症候性出血熱はハンタウイルスによって発症する病気で、日本では1960年頃から約10年間大阪で流行しました。発熱、腹痛、嘔吐、腎臓の機能障害などに加え、重症化した場合には皮下や臓器から出血することがあり、死亡例も報告されています。
ネズミが原因で起こる病気7:鼠咬症(そこうしょう)
鼠咬症は、ネズミに噛まれたりして原因菌が体内に入ることで起こる病気です。上がり下がりを繰り返す発熱を伴うのが特徴で、他に頭痛、筋肉痛、嘔吐などを発症します。また多くの場合でハシカのような発疹が手足に現れることが知られています。併発することが多い症状は肺炎、肝炎、腎炎、髄膜炎などです。
ネズミが原因で起こる病気8:アナフィラキシーショック
アナフィラキシーショックとは、アレルギー反応によって急速に体調が悪化した状態を指す言葉です。ハチに刺されたときに発症することが知られていますが、ネズミに噛まれたりひっかかれたりした場合でも起こります。症状は湿疹や皮膚の腫れ、呼吸困難、意識障害などです。一旦落ち着いても再発することがあるので注意が必要です。
ネズミが原因で起こる病気9:ツツガムシ病
ツツガムシ病は、ネズミに寄生しているツツガムシ(ダニの一種)に刺されることで発症する病気です。刺されてから2週間後くらいに高熱が出て、さらに数日後全身に赤い発疹ができます。重症化した場合は肝機能障害や脳炎を発症します。農作業などの野外活動中に刺されることがあるため、心配な方は夏でも長袖を着用しましょう。
ネズミが原因で起こる病気10:ペスト
ペストは、ペスト菌を保持するネズミの血液を吸ったノミに刺されることで発症します。
高熱が続き、嘔吐や血痰に加えて、皮膚が乾き黒ずんだ紫色の斑点ができることから黒死病とも呼ばれます。現代では予防や治療に有効な薬が開発されていますが、適切な処置ができないと呼吸困難によって数日で死亡してしまいます。
まとめ
今回はネズミが原因で発症する病気について後半の5つを紹介しました。ネズミが清潔でないことは知っていても、死に至るような病気を引き起こす要因になるのはちょっと意外かもしれません。危険な病気を媒介するという事実を考慮すると、ネズミ駆除はプロに任せたほうが安心ですね。
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