- スズメバチの巣が縁起物と言われる理由
- 縁起物と言われながら、需要が低迷する実情
- スズメバチの巣の活用法と対処法
毎年4月頃になると、スズメバチの女王蜂が巣作りを開始して、産卵をします。
その、スズメバチの巣は縁起物と言われますが、実のところそんなに需要はありません。
この記事では、スズメバチの巣が縁起物でありながら需要が伸びない理由と、巣を見つけた時の対策を探ってみました。
スズメバチの特徴や、駆除費用と注意点などを知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
目次
スズメバチの巣が縁起物と言われる5つの理由
毎年、スズメバチに人が襲われたり、刺されたりして死亡する事故が後を絶ちません。
それなのになぜ、スズメバチの巣は縁起が良いといわれるのでしょうか?
その理由を5つ紹介します。
- 子孫繁栄・家庭円満
- 金運上昇・財務安定
- 勤勉・商売繁盛
- 無病息災・厄除け
- 長寿・健康
1.子孫繁栄・家庭円満
蜂の中でもスズメバチの女王蜂は、沢山の卵を産み増やすことから、子孫繁栄の象徴です。
また、女王蜂を中心に巣の中で一つの社会を築く姿は、家族の団結や絆を表しています。
目的を共有し、協力し合い一丸となって進む姿は、組織や集団におけるチームワークとしても学べる点が多いですね。
2.金運上昇・財務安定
スズメバチの巣で活動する黄金色の蜂の集団は、お金が集まっている様子をイメージさせます。
他にもクロスズメバチは、会社の財務や家庭の家計が、黒字であることを想起させます。
そのため、スズメバチの巣が家にあると、お金が集まり金運も上昇すると昔から考えられているのです。
大きく立派なスズメバチの巣ほど、重宝される理由がここにあります。
3.勤勉・商売繁盛
スズメバチは勤勉で働き者なので、その努力の結晶とされる巣が大きいほど、価値が高くなります。
また、頻繁に蜂が巣に出入りする様子は、お店に沢山のお客様が足を運んでいるように見え、繁盛店を連想させます。
家の玄関や、お店の入口に巣を飾るのは、千客万来と商売繁盛の想いが込められているのです。
4.無病息災・厄除け
スズメバチは強い生命力を持っているため、病気や怪我を寄せ付けないと、信じられています。
また、天敵から巣を守るために闘う様子は、危険を恐れない強さと獰猛さの表れです。
スズメバチは、気性も荒く攻撃的ですが、災いを遮断する魔除けとして、巣を家に飾るのでしょう。
5.長寿・健康
蜂の巣の六角形は、亀の甲羅にも見えることから、スズメバチの巣を飾ることは、不老長寿の願かけを意味します。
また、スズメバチに限らず、蜂の子や蛹(さなぎ)は、タンパク質・ビタミン・ミネラル・アミノ酸などが豊富に含まれています。
これらを採取して食べることで、健康維持や免疫力の向上にも役立つので、昔はよく食べられていました。
このような理由から、蜂の中でもスズメバチの巣を飾ることは、縁起が良いとされているのです。
縁起が良いのにスズメバチの巣に需要がないのはなぜ?
縁起が良いと言われるスズメバチの巣ですが、実はそれほど需要がありません。
今度は、その要因を3つ挙げてみました。
- 営巣が終わった良い状態の巣でなければ価値がない
- 巣がもろく壊れやすいので採取や発送が困難
- そもそもスズメバチの巣が縁起物であることを知らない
1.営巣が終わった良い状態の巣でなければ価値がない
スズメバチの巣が、価値ある縁起物となるためには、営巣が終わった後でも良好な状態でなくてはなりません。
巣は、天敵や自然要因によって損傷を受けやすいため、状態の良い巣を見つけるのはとても困難です。
スズメバチの巣を欲しがる人がいても、良いものを供給できなければ、市場が拡大しないのです。
2.巣がもろく壊れやすいので採取や発送が困難
営巣を終えたスズメバチの巣は、非常にもろく、採取には細心の注意が必要です。
巣が破損してしまうと、縁起物としての価値が損なわれるため、取り扱いには知識や経験が必要になります。
状態良く採取できても、発送中に破損の恐れがあるため、近隣でしかやり取りできません。
ネットでの買い物が当たり前の時代に、広く流通できないのは致命的ですね。
3.そもそもスズメバチの巣が縁起物であることを知らない
都会に蜂の巣が出来たら、早急に駆除されてしまうので、スズメバチの巣が縁起物であること自体、都市部ではあまり知られていません。
一部の地域でしか認知されない文化のままであれば、今後もスズメバチの巣の需要は拡大しにくいです。
インターネットのオークションなどを見ても、ケースに入れた状態の良い物でも、なかなか落札されないのが実情です。
スズメバチの巣が、縁起物として今後需要が伸びる可能性は、低いかも知れません。
しかし、価値のわかる人が身近に居れば、大変喜ばれる逸品になりそうです。
スズメバチの巣を発見したらどうすれば良いのか?
では、スズメバチの巣を発見した場合は、どうすれば良いのでしょうか?
こちらも大きく分けて3つの方法があります。
- 営巣が終わるまで見守る
- 食用として捕獲する
- すぐに駆除撤去する
1.営巣が終わるまで見守る
人が近づかない場所に巣があって、危険がなく、営巣が終わるまで待てるならば、そのまま見守りましょう。
スズメバチの巣があることを知らせる看板などを設置すれば、事故も防げます。
冬になると巣が空になるので、状態よく採取できれば、買い手が付くかもしれません。
2.食用として捕獲する
一部の地域では現在も、蜂の子や蛹(さなぎ)を食用として利用します。
9月から10月にかけて巣が最大になるので、天候やタイミングを見て、捕獲すると良いでしょう。
しかし、食用については殺虫剤が使えないので、素人がスズメバチの巣を捕獲するのは、とても難しく危険なのでおすすめしません。
食用として販売する場合は、許可が必要な地域もあるので、最寄りの保健所に相談してみましょう。
3.すぐに駆除撤去する
周囲に危険が及ぶ可能性があれば、巨大化する前に、早急に巣を撤去するべきです。
地域によっては、自治体に駆除してもらえたり、補助金や防護服貸し出しなどの支援制度もあります。
蜂の種類を確認して、各市町村のホームページから、対応する部課を調べて相談してみましょう。
蜂の巣駆除に関する、自治体の補助金やサポートについて詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。
まとめ
「スズメバチの巣は縁起物」と言われるのは確かです。
しかし、需要があるのは一部の地域だけで、人間にとって害虫に違いありません。
また、夏の終わりから秋になるなると、巣への防衛本能が増して、、スズメバチはどんどん凶暴化していきます。
巣を発見して撤去すると決めたら、すぐに自分の住んでいる自治体のサポートを確認しましょう。
まだ巣が小さいからといって、安易に自分で駆除するのは、大変危険なのでおすすめしません。